新着情報

口腔がん講習会に参加しました

こんにちは!

東船橋駅南口 ロータリー内のビバ歯科・矯正小児歯科の院長関本浩貴です。

 

2021913日月曜日、市川市歯科医師会の口腔がん講習会にwebで参加しました。

この講習会はコロナ禍前には歯科医師会会館に集合して受講していましたが、新型コロナ蔓延に伴い現在はweb配信がメインになっています。

そういえばここ1年で、この講習会だけではなく様々な学会やセミナーがネットを利用しての開催に替わりました。もちろんリアルセミナーの良さもありますが、web開催はそれはそれで自宅で気軽に参加できたりと良い点も沢山ありますね。

 

 

僕は意外にwebセミナーが好きです。

多分、僕だけでなく皆さんの生活も新型コロナにより様変わりしてしまったのではないかと思います。致し方ない部分もありますが、新しい生活様式に早く順応していきたいですね。

 

 

口腔がん講習会は正式にはOCDSIN( Oral Cancer Detecting System ICHIKAWA Network)という名称で、直訳すると市川市口腔がん早期発見システムになります。市川市が全国でも先駆けて導入した口腔がんの早期発見のための検診で、20歳以上の市川市民であればどなたでも年に一回口腔がん検診が受けられます。市民に対して口腔がん検診を導入している自治体は、現在でもまだ僅かしかありません。口腔がんについては市川市は最先端を走っていますね。

この市川市の口腔がん検診に参加するには1年間の所定の研修を修了しなくてはならず、その後も例年4~5回行われる講習会に参加しなくてはなりません。その講習会の一つが913日に行われたため、僕も参加したわけです。

 

講習会のプログラムは下記の通りでした。

講演①「地域医療に根差した市川総合病院における口腔がんの診療体制」 

    東京歯科大学口腔がんセンター センター長 野村武史先生 

講演②「症例提示:最新の口腔がん治療と実際」

    東京歯科大学口腔がんセンター 助教(専任)鈴木大貴先生     

講演③「症例提示:当科に来院した口腔癌患者の治療経過とその後」 

    東京歯科大学口腔がんセンター 講師 大金 覚先生

 

有難いことに僕はこのシステムの草創期のモニターのような委員会に参加できて、このシステムが立ち上がるのを目の当たりにしてきました。そのため口腔がんの早期発見の重要性が本当によくわかります。そのため日々の臨床でも僅かな粘膜の異常を見過ごさないように、念入りにチェックしています。

 

ビバ歯科・矯正小児歯科の口腔がん・粘膜疾患の検査は口腔がん早期発見システムと同様の液状化検体細胞診(シンプレップ)を採用していますので、とても精度の高い検診が行えます。

 

 

実は口腔がんという疾患は、顔の一部のがんのためとても厄介な病気です。

他の体の臓器のがんの場合は手術の痕などは服の中に隠れてしまうことが多いのですが、口腔がんの場合は少しでも発見が遅れてしまいますと顔貌に手術後の醜形が残ったり、食事が思うように摂れなくなったり、発声・発音に支障が出たりと、とてもQOLが低下してしまう可能性があります。早期発見・早期治療が達成できればほとんどQOLを低下させることなく、予後も良い病気でもあります。そのため本当に早期発見・早期治療がとてもとても重要になってきます。

 

今回の野村教授のご講演でも、当院からご紹介した患者様のケースが紹介されていました。

もちろんその方は液状化検体細胞診を行い口腔がんが早期発見できて、早期治療につながりQOLを下げることなく治療を終えることができています。本当に良かったと心から思っています。

 

当院では口腔がんを早期発見するために、細かく粘膜の異常がないかチェックしています。患者さんによっては時に煩く感じられることがあるかもしれません。でも当院の患者様からは手遅れな口腔がんの人を出さないようにしようという強い思いからそのようになっていますので、是非、ご理解を頂ければと存じます。

 

これからも患者様たちの口腔内粘膜を日々、パトロールしていきたいと思っています。