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第1回 歯周内科学研究会総会

2007年4月22日(日)、私が所属する国際歯周内科学研究会
第5回総会が開催されました。図はそのときの抄録集です。私も勤務医の田中先生と歯科衛生士2名を伴って参加しました。田中先生は過去に生田図南先生のコースを終了し、既に国際歯周内科学研究会の会員なので、なじみの話のアドバンスコースでしたが、歯科衛生士2名にとっては歯周病の新しいコンセプトを目の当たりにしたため、かなりの衝撃を受けたようでした。この歯周内科学については、いずれホームページ上で詳細に解説したいと思っています。歯周病でお悩みの方には、画期的な朗報です。

会場は両国駅近くのKFCホールで、東船橋からは願ってもいないようなアクセスのしやすさで、今回は何か得した気分でした。

第5回総会会場では、日頃お世話になっている代表の生田先生や副代表で滋賀県にて開業されている松本先生、名古屋の塚本先生にもお会いでき、また、総会の内容も一つとして聞き逃せないような充実した内容でしたので、有意義な時間を過ごすことができました。

この国際歯周内科学研究会の総会もすでに5回を数え、年1回の開催ですから、総会を開くような規模に成長してから既に5年の歳月が流れたことになります。
会員数も、今や1500名を超す会員を抱える団体に発展しているとのことで、小さな学会よりも会員数は多いのかもしれません。

思い起こせば馴染みにさせていただいている滋賀県の松本先生から、「すごいセミナーが有るから、騙されたと思って参加してみなさい。」と言われて、生田図南先生のコースを受講したのが、1999年の8月です。その頃は、まだまだ「歯周内科学」とか「内科的歯周病治療」と言うような文言は世の中には存在していなくて、生田先生のセミナーも今のようなメジャーの存在ではありませんでした。そのためセミナーは福岡でしか開催されていなくて、勤務医と自分の参加費を節約するためにスカイマークと小さなビジネスホテルがセットになった出張パックを申し込んで、一泊で出かけて行ったのを思い出します。経済的に余裕がないのは、今も昔もあまり変わりがありませんが。

私の国際歯周内科学研究会の会員番号が223ですから、現在1500を超す会員数というのは自分も少し古い部類に属するのだなと思いながら、色々な先生達に助けられながらこの療法にかなり以前から取り組むことができた幸せを感じつつ、自分で思っているよりも端から見ると歳を取っているのかなという、何か複雑な感慨があります。

私が歯周内科治療を取り入れた当時は、まだ、ジスロマック(アジスロマイシン)の歯周病に対する効果は発見されていなくて、抗真菌剤のみの使用でした。それでも従来の歯周病治療に比較してかなりいい感触を得ていたのですが、前述の松本先生が抗真菌剤とジスロマックの2剤併用療法を提案されてから、この治療法は飛躍的な発展を遂げたように思います。

1999年当時は、本当にこの治療法が、歯科界の中でこのような大きなうねりになるとは想像もできませんでした。途中、従来の歯周病治療を遵守する学派から、強烈なバッシングを受けたりと様々な試練がありましたが、生田代表や松本副代表をはじめとして、それを支える理事の先生方のご努力があって、今のような大きな力になったのだと思います。

同じ開業医として、ここまでに歯周内科治療を守り育て上げたご尽力に、心からの敬意と、感謝の気持ちを感じています。

生田先生・松本先生・その他の理事の先生方!本当に有難うございます。

この「歯周内科学」は、東京医科歯科大学の同窓会でも取り上げられ、昨年11月には、柏田先生のご尽力で、緊急シンポジームが開催されました。また、ファイザー製薬が5つの歯科大学に予算を出して、本格的に「歯周内科治療」についての研究が開始されるそうです。これまで世界の歯周病学のスタンダードを作ってきたイエテボリ大学のコンセプトが、大きくパラダイムシフトされる時期に来ているのかもしれません。

今後益々、歯周病関連の新しい知見から、目が離せなくなります。

今回の総会では、理事の津島先生の話やソフトバンクの宮内副社長の話など、ご報告したい内容が多々あるのですが、少し長くなったので、今日のところはここで筆を置きます。

ビバ・デンタル 代表  関本浩貴