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ねぇ、歯医者さん。そのレントゲンって安全なの?

こんにちは!JR総武線東船橋駅南口ロータリー内にあるビバ歯科・矯正小児歯科の武林です。

 

前回のブログで『なんで歯医者さんでは多くの検査をするのか』についてお話しました。

すこしだけ今までのモヤモヤがとれた患者さんも多いのではないでしょうか。そして今日も前回に続き、患者さんの疑問にこたえていきたいと思います。テーマは“X線検査”です。

 

X線検査(エックス線検査)とはいわゆる『レントゲン検査』のことです。1895年にヴィルヘルム・レントゲンにより発見されました。

それにしてもAでもBでもCでもなく、なぜ“X”なのか気になりませんか。この由来は数学の未知数を表す“X”からきているようです。中学生の数学の方程式で「わからない数をXとして~」なんてやりますよね。それが由来です。

 

さてレントゲンは歯科だけでなく、整形外科、内科でもおなじみですよね。

ただ、“放射線”や“被ばく”と聞くとちょっと怖いイメージをもたれる方もいらっしゃるかと思います。そこには2011年3月に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故の報道が少なからず影響しているかもしれません。しかし結論から言えば、歯科用のレントゲンの被ばく線量はごく微量のため健康被害は基本的にありません。

そして何よりレントゲンは歯科での診査・治療に必要不可欠です。なぜなら外から見ただけではわからない歯や歯槽骨、歯根の炎症など様々な情報を与えてくれるからです。どんなに歯科の名医であってもヒトの体を透過してみることなんてできませんから、レントゲンはとても重要な医療機器の一つと言えます。ただ、そうは言っても放射線自体は目に見えないものですし不安はありますよね。そこで少しでも安心して歯科でのレントゲン検査を受けられるよう以下患者さんからよくあるご質問を1問1答形式でお答えしていきます。

 

 

Q1. 放射性物質、放射能、放射線って何がちがうの?

どれもよく似ていますよね。まず「放射性物質」は放射線を出す力のある物質のことで具体的にはセシウム、ヨウ素などがあります。 次に「放射能」は放射線を出す能力のこと、そして「放射線」は放射性物質から放出される粒子や電磁波のことです。電球に例えるとわかりやすいので下図を参考にしてください。

 

 

Q2.日常生活でも放射線を浴びているってホント?

本当です。私たちは普通に暮らしている中でも放射線を浴びています。宇宙空間、太陽、大地、大気、そして食べ物から出る自然の放射線を浴びているのです。しかし心配はいりません。これら「自然放射線」はごく微量のため、人体に悪影響を及ぼすことはないからです。なお環境省のホームページによると日本での自然放射線被ばく量は平均で年間2.1ミリシーベルトだそうです。(世界平均は年2.4ミリシーベルト)ちなみに歯科治療時のレントゲンの場合、デンタルX線1枚の放射線量は0.01ミリシーベルト程度、パノラマX線は0.03ミリシーベルト程度、そしてCTは0.1ミリシーベルト程ですから極めて少ない数値であることがわかります。

 

また以下は国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 放射線医学研究所が出している身の回りの放射線被ばく量についての図です。100ミリシーベルトを超えて被ばくした場合、がん死亡のリスクが線量と共に徐々に増えることが明らかになっています。ここからも歯科での放射線量がいかに微量かがわかります。

※図をクリックすると別ウィンドウで開きます

 

放射線被ばくの早見図(歯科撮影)

 

 

Q3.病院のレントゲン室からX線が漏れることはないの?

ないです。ビバ歯科・矯正小児歯科はもちろん病院や診療所のレントゲン室(X線室)はX線が外部に漏れないように“鉛”で遮蔽された構造をしています。床、壁、天井、扉などすべてに鉛板を差し込んであります。そして驚くことに、歯科医師(医師)が患者さんを見守るための窓にも鉛入りのガラスがはめこんであるのです。レントゲン室の扉にズッシリとした重量感があるのはこのためだったのですね。また、X線装置のスイッチを押さない限りX線は出ません。なお、万が一X線が漏れたとしてもX線の強さは距離に半比例して急激に弱くなるため心配ありません。

 

ちなみにレントゲン撮影用の防護エプロンというのもあります。こちらも鉛製のためズッシリと重いです。先述の通り歯科のX線撮影程度では人体に影響はほぼありませんが、妊婦さんや動きの多い小さいお子様の場合にはより安全を期するためこちらの防護エプロンをつけていただくこともございます。当院でもご用意がございますのでお声掛け下さい。

 

 

Q4..X線を目に浴びると白内障になるって、ホント?

白内障とは眼球内の水晶体が何らかの原因によって白く濁る症状をいいます。ちなみに水晶体とは、目の中でカメラのレンズのような役割をしていて外からの光を集めてピントを合わせる働きをしています。通常は透明な水晶体ですが白内障では白く濁ってしまうため、集めた光がうまく眼底に届かなくなり以下のような症状を引き起こします。

 

  • 視界が全体的にかすむ
  • 視力低下
  • 光をまぶしく感じる 等

 

 

Q2の放射線被ばくの早見図の通り、眼水晶体の白濁に影響が出てくるとされるのは1000ミリシーベルト、歯科でのレントゲン撮影による被ばく量は0.01ミリシーベルト~0.03ミリシーベルトですから、数万枚撮らないと起こらないと考えられる量です。しかしながら歯科治療において、数万枚もレントゲンをとることは現実的には考えられません。ゆえに歯科でのデンタル撮影、パノラマ撮影による白内障の直接的な誘発は心配ありません。放射線白内障が問題となるのは頭頚部の癌の放射線治療であり、歯科治療では問題ありません。

 

Q5.妊娠しているのに気が付かないでX線検査をしても大丈夫…?

歯のX線検査では心配ありません。当院ではより安全を期するためにレントゲン撮影用の防護エプロンをご用意しております。ただし胃腸検査では比較的生殖腺(女性:卵巣 男性:精巣)にX線を浴びる可能性が高いので、十分な注意が必要です。妊娠初期の場合、妊婦さんご本人も妊娠していることに気が付かずX線検査をうけてしまう場合があるようです。母体と胎児を守るため、妊娠可能性のある女性は常日頃から自身の体調の変化に気を付けて下さい。

 

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いかがでしたでしょうか。少しでもX線に対する疑問が解決し安心していただければ嬉しいです。

妊娠中の女性などは撮影部位によってはリスクがありますが、レントゲン検査は体に大きな負担なく体内のことを目視できる重要な治療アイテムの一つです。胸部X線検査においては、「肺炎」「肺がん」「気胸」「肺結核」などの診断に用いることができ、早期発見早期治療に有効です。医師の指導のもと正しく行えば私たちの健康を維持するための大切なそして心強い味方であるのがX線です。今後医科、そして歯科でレントゲン撮影をする際の参考にしてくださいね。

 

 

🦷最後に…🦷

量子科学技術研究開発機構の動画をご紹介します。「放射線」の性質やメリットデメリットがマンガで説明されていてとても分かりやすい動画です。ぜひお子様と一緒にご覧ください。