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インプラント治療の精度を高めるサージカルガイド

こんにちは。千葉県船橋市東船橋にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。ひと昔前であれば歯を失った際の治療は入れ歯やブリッジが主流でしたが、最近ではインプラントの選択をする患者様も多くなってきました。インプラントの構造については以前のブログ『インプラントって何だろう?』でご紹介しましたので、ここでは割愛しますが、入れ歯などとの大きな違いはインプラント治療には外科手術が伴うことです。それぞれの患者様の骨の厚み、密度、咬み合わせ、埋入位置などを細かく確認した上でインプラントの長さ、太さ、位置を決めていきます。

院長の関本が日本口腔インプラント学会専門医ということもあり、当院では日々インプラントのオペが行われています。患者様個々に口腔内の状態は異なるため、インプラント治療を始める前の精密診断が欠かせません。ビバ歯科・矯正小児歯科では術前診査として以下の精密診断を取り入れています。

 

当院の精密診断

1.全身疾患のスクリーニング

全身疾患の有無を調べます。特に糖尿病や高血圧等の持病がある方はインプラント治療のリスクがあるため、かかりつけの内科医と連携をとって進めていきます。

2.口腔内検査

むし歯や歯周病の有無を調べます。これはインプラント治療後に細菌感染にかかるリスクを最小限に抑えるためにとても重要です。特に重度の歯周病にかかっている方はインプラントを埋入しても脱落する可能性があるので注意が必要です。なおこれらはインプラントを埋入する部分だけではなく全ての歯を検査し、異常があればインプラント治療前にすべて治療をしておきます。

3.レントゲン

インプラント治療では顎の骨にインプラントを埋入するため、顎骨に十分な厚みが必要です。レントゲン検査ではインプラントに耐えられるだけの必要な厚みがあるかどうかを調べます。万が一土台となる骨に十分な厚みがない場合にはそのままでは手術を行えません。その場合増骨手術を行い骨を厚くしてからインプラント治療へと進めていきます。ちなみに当院では以下3つの増骨手術を行っています。

  • GBR法…歯槽骨に自家骨や人工骨を入れ、その上から人工膜を置き、骨を再生する。
  • サイナスリフト…上顎洞の底上げをすることにより、骨を造成する
  • スプレットクレフト…細い骨にスリットを入れて拡大していくことにより、骨の幅を増大する

4.CT検査

歯科用3DCTを使い口腔内を精密に測定します。こちらは立体画像のため、患者様の神経や血管などの位置関係を正確に確認できます。緻密な計算が求められるインプラント治療において欠かせない検査です。

 

またインプラント治療ではすべての症例において慎重を期するため、サージカルガイドを使用します。サージカル(surgical)は「外科手術の」、ガイド(guide)は「道しるべ」という名の通り、手術用の補助装置です。今日はこのサージカルガイドのお話です。

 

精度を高めるサージカルガイド

こちらが実際にインプラントの手術で使用するサージカルガイドです。マウスピースに似ていますね。よくみると部分的に穴が空いているのが分かるかと思います。この穴の位置がインプラントを埋入したい位置です。この穴にドリルを固定することで確実に目的の位置、角度、深さにインプラントを埋入することができるのです。

 

サージカルガイドのメリット

神経や血管の損傷リスクを回避

インプラントを埋入する歯槽骨(顎の骨)の近くには重要な神経や血管が通っており手術の際には注意が必要です。なぜなら万が一誤って傷つけてしまったら麻痺や大きな出血につながるからです。サージガルガイドは事前にシミュレーションした埋入位置、角度、深さに誘導してくれるので神経や血管を傷つけるリスクを回避できます。

 

手術時間の短縮

通常のインプラント手術では、歯肉を切開し歯槽骨から乖離します。そして露出した歯槽骨(顎の骨)にドリルで穴をあけインプラントを埋入していきます。それに対しサージガルガイドは歯肉に小さな穴を開けて埋入することができるので、歯肉の切開はもちろん骨を削る量も最小限に抑えることが可能です。

術後の痛みや腫れを軽減

サージカルガイドの使用により手術による身体的負担が大幅に少なくなります。先の通り患部の切開が最小限で済むため、術後の痛みや腫れを抑えることができます。

 

補綴物の作りやすさ

インプラントを埋入後は上部構造と呼ばれる人工の歯(補綴物)を装着します。サージガルガイドの使用により土台となるインプラントが最適な位置に固定されるため、補綴物の製作もスムーズにできます。

 

サージカルガイドの製作過程

▼歯科用3DCTによる三次元的な診査

患者様の神経や血管などの位置関係を正確に確認できます。

▼シミュレーションソフトによる確認

3DCT画像をもとに、コンピューター上でインプラント手術のシミュレーションを行います。埋入部位を立体的に可視化でき、ここでインプラントの埋入位置やそのサイズなどを決めていきます。

▼サージガルガイドの製作

シミュレーションしたデータをもとに、歯科技工所にサージガルガイドの製作をオーダーします。歯科技工所では3Dプリンターを用いて製作するため数ミクロンの単位で精密な造形が可能です。まさに患者様のための唯一無二のサージガルガイドの完成です。さらに並行して上部構造の位置や形も決めていきます。お写真のグレーの部分が完成予定の上部構造(人口歯)です。インプラントの手術前に患者様にも手に取ってご覧いただけるため、大変重宝しています。

 

最後に・・・

すべての症例において使用しているサージガルガイドですが以下の場合には使用できません。

十分な残存歯がない

サージガルガイドは残存歯(残っている歯)に固定して使用します。そのため、固定するための歯が残っていない場合、サージガルガイドは使用できません。

 

開口量が十分でない

開口量とは口を開けられる量のことです。お口の中で様々な器具を使用するため、ある程度(目安として指3本分)の開口量が必要となります。この開口量が不十分な場合は例えサージガルガイドが入ってもインプラント埋入時に使用するドリルが入らないため、インプラントの手術自体が難しくなります。

いかがでしたか。ひと昔前までは術者の経験や目測で埋入手術を行っていましたが、こういったサージガルガイドの導入により、より正確で安全性の高い治療ができるようなりました。もし今インプラントをお考えの方がいらっしゃいましたら、ぜひビバ歯科・矯正小児歯科(047-421-0118)までご相談下さいね。お待ちしております。