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ガムを噛むって体にいいの?

こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

先日のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では14年ぶりに日本が世界一に輝きましたね。連日連夜テレビの前で声援を送った方も多いのではないでしょうか。ところで野球やサッカーなどのスポーツ観戦をしていると、気になることがあります。それは選手の口元。クチャクチャとガムを噛んでいるのです。ちょっと不思議におもいませんか。なぜスポーツ選手は大事な試合でガムを噛んでいるのでしょうか?今日は「噛むこと」が私たちに与える影響についてお話していきます。ぜひ最後までご覧くださいね。

 

噛むって大切

はじめに“噛むこと”についておさらいします。幼少期に『よく噛んで食べなさい」と言われたことがある人も多いとおもいますが、よく噛んで食べるというのはとても大切です。例えば、食べ物を咀嚼しないまま飲み込めばどうなるでしょうか?喉に食べ物がひっかかり窒息の恐れがありますよね。では逆によく噛んで食べるとどうなるでしょうか?脳の満腹中枢が活性化し、全身のエネルギー代謝が活発になります。すると食べ過ぎを防ぎダイエットにも効果的です。
なお噛むことの主な効果は、「卑弥呼の歯がいーぜ」という標語にまとめられます。以前のブログ『女王☆卑弥呼』で詳しく紹介していますのでぜひご覧くださいね。

学校食事研究会発行 月刊『学校の食事』より

ちなみに現代は軟食の時代とも言われ、食感が軟らかいものであふれています。パン、ハンバーグ、パスタ、ラーメンなど美味しくて食べやすくてかつ調理も簡単となれば忙しい現代人には重宝されますよね。しかしその影響もあってか昔に比べて現代人の噛む回数はガクっと減っています。その昔、卑弥呼が活躍した弥生時代は1回の食事で嚙む回数はおよそ3990回。それに対し現代はおよそ620回。なんと6分の1にまで減っています。健康維持のためにも食事の際には“噛む”を意識してみましょう!

ここからはガムを噛むことのメリット・デメリットについてお話します。

 

噛むことのメリット

さて“噛む”ことの大切さがわかったところで、次はガムを噛むメリットについてです。

唾液の分泌量UP

むし歯や歯周病の予防といえば“歯みがき”が思い浮かぶかとおもいますが、それだけではありません。実は “唾液”もお口の中を清潔に保つために大活躍しています。唾液には食べかすを洗い流す「浄化作用」や、食後に酸性に傾いたお口のなかを中性に戻し酸が歯を溶かすことを防ぐ「緩衝作用」、そして細菌の増殖を防ぐ「抗菌作用」などがあります。そしてガムを噛んでお口をモグモグ動かすことは唾液腺を刺激し唾液の分泌を促進します。このようにガムを噛むことはお口の中の衛生環境を維持することにつながるのです。

さらにドライマウス対策にも有効です。特にサッカーのような走り続けるスポーツの場合には汗をたくさんかきます。また息もあがるため、口呼吸となりお口の中や喉が乾きます。そこでガムを噛み唾液の分泌を助けることでお口の中の潤いを維持するのです。

 

集中力UP

噛むと脳への血流がアップして、脳が活性化します。そのため集中力や判断力が高まります。また唾液の中には神経を集中させるNGFというホルモンが含まれています。ガムを噛み唾液の分泌を促進することはこのホルモンも増えるということですからこれも集中力アップにつながります。この点はプロのスポーツ選手が試合中にガムを噛んでいる理由かもしれません。

 

リラックス効果

ガムを噛むようなリズミカルな運動はセロトニンという神経伝達物質の分泌を助けます。セロトニンは緊張をほぐす効果があり、高ぶった神経をリラックスさせる効果があります。試合中に緊張や興奮状態にあるスポーツ選手。ガムを噛むことで気持ちを落ち着かせているのかもしれませんね。

笑顔美人

顔には30種類以上の筋肉があり食べ物を噛むときはもちろん、話したり、表情をつくったりするときにも使われています。特に食べ物を噛むときに使うのが“咬筋(こうきん)“です。噛むことで顎や頬のたるみを防ぎ、口角がすっきり上がった笑顔をつくれます。

 

噛むことのデメリット

続いてガムを噛むことのデメリットです。「え、デメリットなんてあるの?」と言われそうですが、何事も過ぎたるは猶及ばざるが如しです。

歯がすり減る

毎日長時間ガムを噛み続けると、歯の表面のエナメル質がすり減ることがあります。エナメル質のすり減り具合によっては知覚過敏を起こすこともありますので、決められた用法容量を守るようにしましょう。

 

エラが張る

ガムを噛みつづけて噛む筋肉が発達すると、骨が隆起しエラが張ってくることがあります。

 

顔の形に影響する

これはガムに限ったことではないですが、左右どちらか一方でばかり噛む癖があると、よく噛む側の筋肉や骨ばかり発達します。するとお顔の形が左右非対称になることがあります。

 

ガムを噛むなら成分で選ぶ!

ガムを噛むメリットにお口の中の衛生環境を維持すると書きました。しかしどんなガムでもよいわけではありません。例えば砂糖たっぷりの甘いガムをずっと噛んでいては効果がありません。いやむしろ逆効果です。なぜなら砂糖入りのガムを噛み続けるというのはむし歯菌にエサを与え、酸を作り出すきっかけとなるからです。ではどのようなガムを選べばよいのでしょうか。それはズバリ、お砂糖が含まれないガムすなわちシュガーレスのガムです。以下に代表的なガム3種をご紹介しますので参考にしてくださいね。

 

むし歯の予防に「キシリトールガム」

甘味料にキシリトールを100%使用した歯科専用のガムです。キシリトールは白樺や樫の木を原料につくられる天然由来の甘味料のため安全性にもたけています。またキシリトールはカルシウムと結合する性質があるため歯の修復(再石灰化)を助けます。そして何と言ってもすごいのは、キシリトールには砂糖と同程度の甘さがありながら、むし歯菌のエサにならないということです。通常むし歯菌は糖分を分解して酸を作り、その酸が歯を溶かすことでむし歯になります。しかしキシリトールはむし歯菌類に分解されないためむし歯の原因になりません。「甘いのにむし歯の原因にならない」、これ以上の魅力はありませんね!

 

 

初期むし歯の修復に「リカルデント」

リカルデントは特定保健用食品いわゆるトクホの表示がされていて、消費者庁がその健康維持増進効果を認めるガムです。配合されるCPP-ACPが3つの効果をもたらします。
1つ目は“脱灰抑制”です。脱灰とは酸によって歯の表面のミネラルが溶け出すむし歯のはじまりのことです。しかしCPP-ACPはこの脱灰を抑える効果があります。2つ目は“再石灰化促進”です。再石灰化とは脱灰によって溶け出したミネラル*をふたたび歯に戻す働きです。CPP-ACPはこれを強化します。そして3つめ目は“耐酸性増強”です。CPP-ACPでミネラルを補給された歯のエナメル質はむし歯の原因となる酸への耐性があがります。

*ミネラル:ここではリン酸カルシウムのこと

 

お菓子屋さんのガム「ポスカ」

ポッキーやプリッツなどお菓子を販売している江崎グリコ。そのグリコが販売しているのがPOs-Ca F(ポスカF)です。『かむたびに、カルシウムとフッ素(フッ化物)イオンがお口に広がるガム』というキャッチコピーで歯科専用品です。POs-Ca(リン酸化オリゴ糖カルシウム)は水溶性で唾液によく溶けるため唾液中のカルシウム濃度があがります。これによりお口の中のphを中性に近づけて再石灰化の効果を高めます。さらに、フッ素含有の緑茶エキスも配合されているため、むし歯菌の働きを鈍らせてくれるのです。フレーバーは、ペパーミント、マスカット、ストロベリーと3つあるので自分好みの味をみつけるのも楽しいかもしれませんね。

 

さて、今回は3種のガムをご紹介しました。最初にご紹介したキシリトールガムは当院でもお取り扱いがございます。お求めの際にはぜひ受付にてお声掛けくださいね。
ちなみにスーパーやドラッグストアなど市販品のガムにもキシリトールは配合されています。しかし、キシリトール含有量がちがいます。市販品の中にはキシリトール“以外”の甘味料も含まれているからです。そのためむし歯を予防しているようで、実はむし歯菌のエサにもなってしまいます。よってオーラルケアを目的にガムを噛むのであれば歯科医院で販売されている歯科専用ガムが安心です。実はブログの筆者もここ1ヶ月ほど食後にガムを噛む、名付けて“ガム活”をはじめました。きっかけはドライマウスです。先日のブログ『必読!花粉症が原因の歯の痛み』でも書きましたが、花粉症の薬の副作用でお口の中が乾くようになっていたからです。まだしばらく花粉症時期なのでしばらく続けてみようと思います。ぜひあなたもこの春から“ガム活”にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

 

最後に

「〇〇についてブログに書いてほしい」などのリクエストや「△△って何?」などのご質問も随時受け付けております。以下いずれかよりぜひご連絡いただければ嬉しいです!

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医院概要

医院名 ビバ歯科・矯正小児歯科
住所 〒273-0002
千葉県船橋市東船橋1-37-10
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