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必読!花粉症が原因の歯の痛み

こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

4月に入りいよいよ春本番となってきましたね。日中は日差しが暖かく、お出かけ日和の日々が続いています。しかし、この暖かさと共に毎年やってくるのがアレ…そう“花粉症”です。目のかゆみ、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、さらには肌荒れなど本当に悩ましいものです。そして日々の診療の中で患者様と世間話をさせていただくこともあるのですが、花粉症もちの患者様とは毎回花粉症の話題で盛り上がります(笑)

ところで、花粉症=目や鼻のトラブル、と思いがちですが、実は花粉症が原因で歯痛が起こることもある事をご存じでしょうか?そしてもっと言うと花粉症がむし歯の原因になることもあります。そこで今日は花粉症と歯科治療をテーマにお話ししていきます。ぜひ最後までご覧くださいね。

花粉症で歯が痛くなる

なんで花粉が原因で歯が痛くなるの、って不思議におもいますよね。しかし春先になると「なんか歯がズキズキするんです」とご来院される患者さんも少なくありません。実はむし歯や歯周病など歯自体のトラブルがなく、花粉症の影響で歯が痛くなることもあるんです。

 

副鼻腔炎(蓄膿症)の発症

私たちの鼻の両脇には副鼻腔のひとつで“上顎洞(じょうがくどう)”と呼ばれる空洞があります。ここは鼻腔と繋がっていて、花粉などのアレルギーが原因でこの粘膜が腫れてしまうことがあります。この炎症が起きた状態が“副鼻腔炎(ふくびくうえん)”です。さらに炎症が長引き慢性的になったものが慢性副鼻腔炎、俗に言う“蓄膿症(ちくのうしょう)”です。そして実はこの副鼻腔炎が原因で歯の痛みを感じることがあるのです。

というのも、上の奥歯の根っこの先は上顎洞の底に近接していることが多いのです。そのため鼻や上顎洞内に強い炎症があると歯の根っこの先が刺激されて、まるでむし歯のような痛みが生じるのです。この時の痛みは“キーン”というような鋭い痛みというよりも“ズキンズキン”といった鈍い痛みが多いです。そのため、「歩くとズキズキ響く」や「モノを噛んだ時にズキズキする」といった場合にはこの副鼻腔炎が原因の歯痛であることも考えられます。
このように奥歯が痛いときにそれが副鼻腔炎によるものなのか、あるいはむし歯によるものなのかは患者様ご自身での判断は難しいです。しかし歯医者さんでレントゲン撮影をすればその原因は明らかになります。もし花粉症の時期に奥歯に痛みを感じたら一度歯医者さんで診てもらうとよいでしょう。

※蓄膿症については以前のブログ『蓄膿症を歯医者で治す~その鼻水、歯が原因かもしれません』を参照してください。

 

薬の副作用によるドライマウス

花粉症が原因でむし歯や歯周病になることがあります。しかし花粉自体は間接的な原因です。花粉症で悩まされている方はその症状を少しでも抑えようと耳鼻科でお薬をもらう方も多いですよね。実際に私も毎年この時期になると耳鼻科のお世話になります。しかし抗ヒスタミン薬やステロイド系のお薬は効き目が強い分、その副作用としてお口の中が乾きやすくなるといったことがあるのです。つまりドライマウスの状態ですね。唾液の分泌量が少なくなってしまいます。後に示すように、唾液にはお口の中の細菌の増殖を防いだり、歯に付着した食べかすを洗い流したりするはたらきがあります。ゆえに、唾液の分泌量が減るというのはこういった浄化作用が働かず、お口の中の衛生状態がガクンと悪化してしまうということなのです。するとむし歯や歯周病といったお口の中のトラブルを引き起こし、結果的に「花粉症が原因で歯が痛くなる」ということです。

(唾液のはたらき)

  • 抗菌作用…お口の中の細菌の増殖を防ぐ
  • 浄化作用…歯や歯間に付着した食べかすを洗い流す
  • 緩衝作用…食後酸性に傾いたお口の中を中性に戻し、酸が歯を溶かすのを防ぐ
  • 消化作用…酵素アミラーゼがでんぶんを分解し、消化しやすくする
  • 保護作用…お口の中の粘膜を保護し、傷を修復する
  • 潤滑作用…お口の中を湿らせ咀嚼・嚥下・発生などの運動を助ける 等々

なおドライマウスの対策法としては「こまめな水分補給」、「ガムを噛む」、「唾液腺マッサージをする」などが考えられます。詳しくは以前のブログ『ドライマウスは命にかかわります』でお話していますのでご参照くださいね。

 

花粉症で歯科治療が苦しい方へ

ここからは花粉症と歯科治療についてお話します。この時期花粉症の患者さんからよくご相談を受けるのが次のようなお悩みです。

「鼻づまりがひどくて呼吸ができない。歯の治療中に息苦しい」

私も花粉症との付き合いが長いため、この気持ちすごくわかります。鼻がつまっていて呼吸ができないため、お口を長時間開けているような歯科治療はつらいですよね。
当院のブログでも繰り返しお話している通り、私たちの呼吸は「鼻呼吸」が基本です。特に歯科治療中はお口の中にお水や唾液が溜まることもあるので、鼻で呼吸をしていないと苦しく感じることがあります。しかし、花粉症で鼻がつまっていると口呼吸をせざるを得ません。ところがお口の中にお水や唾液が溜まっていると口呼吸さえもしづらく、結果的に「呼吸ができなくて息苦しい」となってしまうのです。

そこで患者さんが少しでも快適に治療をうけられるよう私たちは以下のような取り組みをしています。

  • 口腔内バキュームでお口の中の水や唾液をこまめに吸う
  • 適度に診察用のチェアを起こす
  • うがいの回数をふやす
  • 空気清浄機を稼働
  • 毎朝診療前に床掃除

その他、患者さんには「休憩をとりたい」という時には手をあげていただくようにしています。まれに『歯医者さんで手をあげても治療を止めてくれない』と言われますが、やむを得ない場合を除き、必ず止めますのでそこはご安心くださいね。

治療中は口腔内バキュームで水や唾液を吸います

治療中何かあればぜひ手をあげてください

 

鼻うがいでお鼻スッキリ

最後に“鼻うがい”についてお話します。鼻うがいとは鼻から生理食塩水(水に食塩を溶かしたもの)や鼻うがい用に調整された薬剤などを注入して鼻腔内の花粉、鼻水、膿、そして細菌などの異物を取り除く方法です。一見すると塩が溶けている生理食塩水は鼻の中でしみそうですが、実は真水の方が痛みを伴います。生理食塩水は私たちの体液と同じくらいの濃度に調整すれば鼻うがいをしても痛みを感じないのです。そして鼻うがいは花粉症対策として有効です。その理由は“鼻の働き”にあります。

 

鼻のはたらき

“鼻”と聞けば嗅覚というイメージですよね。ただ実はそれ以外にも次のようなたくさんの働きをしています。

  • 防御
    空気中のゴミやウイルス、花粉などの異物侵入を防ぐフィルターの役目をする
  • 加湿、加湿
    体内に入る空気の温度や湿度を調節し、粘膜や肺に負担がかからないようにしている
  • 構音
    声を出すときに出された音声に変化をつけて言葉を作る働きをする

この中でも防御の働きから鼻は“ウイルスキャッチャー”とも呼ばれています。歯の奥には繊毛がびっしりと生えていてそこで異物を捕まえてくれるのです。そして鼻うがいはここにキャッチされた花粉などの異物を流してあげるのが目的です。

 

おすすめの鼻うがいキット

さて先ほど『生理食塩水は私たちの体液と同じくらいの濃度に調整すれば』と書きましたが、毎回毎回作るのもなかなか手間がかかりますよね。そこでビバ歯科ではこちらの鼻うがいキット“フロー・サイナスケア”をおすすめしています。付属の洗浄剤を専用のボトルに入れて水で溶かすだけなので、簡単に作れます!フロー・サイナスケアの特徴や使い方については以前のブログ『コロナ撃退!鼻うがいで感染予防』で詳しくお話しておりますので、ぜひご覧くださいね。またこちらの商品は医療機関専売のためドラッグストアやオンラインショップではお求めになれません。当院受付にて販売しておりますのでお求めの際にはぜひお声掛けくださいね。花粉症の方はもちろんのこと、インフルエンザ予防をしたい方、ハウスダストに悩んでいる方、蓄膿症の症状を改善させたい方々にもおすすめです。

 

 

最後に

「〇〇についてブログに書いてほしい」などのリクエストや「△△って何?」などのご質問も随時受け付けております。以下いずれかよりぜひご連絡いただければ嬉しいです!

(問い合わせ方法)

  • お問い合わせフォームはこちら
  • TwitterのDMは@viva_shikaで検索

 

医院概要

医院名 ビバ歯科・矯正小児歯科
住所 〒273-0002
千葉県船橋市東船橋1-37-10
(タップでGoogleマップが開きます)
電話番号 047-421-0118
最寄り駅 JR総武線「東船橋駅」南口 徒歩30秒
アクセスの詳細はこちら
駐車場 敷地内に5台分の駐車場があります
休診日 水曜(第1週)・木曜(第2週以降)・日曜・祝日