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学校歯科健診は確定診断ではナイ!

こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

4月~5月は全国の各学校(小学校・中学校・高校)で学校歯科健診がおこなわれる季節ですね。学校歯科健診は学校保健法により6月30日までに実施することを決められているものです。そして健診後は「結果が書かれた用紙」が学校から配られるとおもいます。その際、保護者の方は以下のことに気を付けましょう。

 

・「学校の健診」と「歯科医院の検診」の “違い”を知っておく
・チェックが入った項目があれば速やかに“歯科医院”を受診する

 

このあと詳しく説明していきます。ぜひ最後までご覧くださいね。

 

学校歯科健診は確定診断ではない!

健診結果にチェックが付いていると驚かれる保護者の方が多いかもしれません。特にお子様を定期的に歯科医院に通院させている場合には「なぜ?」と疑問に思ったことはありませんか?しかも、むし歯にチェックがついたのでかかりつけ歯科医院に行ったのに、『今すぐ治療は必要ない』と言われて困ったなんてこともありませんか?実はこれらのカラクリは「学校の健診」と「歯科医院の検診」の “違い”にあるのです。具体的にはそれぞれ目的や設備が異なります。

 

学校の健診

【目的】歯や口腔内の健康状態を診て、「健康・要観察・要治療」におおまかなにふるい分けを行うための検査(スクリーニング)です。目視ができる範囲で異常を見つけ歯科医院の受診をすすめたり保健指導をしたりします。

【設備】イスに座った体勢で、かつ照明や機器など設備上の制限がある

 

歯科医院の検診

【目的】むし歯や歯肉炎などがないか早期発見を目的にした検査です。必要に応じてレントゲン撮影をして細部までチェックし、治療や予防処置の方針を決めます。そのため確定診断となります。

【設備】横になれるチェアで、かつ十分な明るさの照明やレントゲン・CTなどの機器が整っている

このように学校歯科健診は限られた設備の中で“おおまかな”診断を行うものです。そのため、少しでも歯やお口の中に異常を認めた場合には予防や早期発見のためにチェックがついてしまうこともあるのです。すると「学校健診でひっかかったのに、歯科医院に行ったら『治療は必要ない』と言われた」ということになります。また逆に、十分な明るさの照明がなくかつ座ったままお口の中を見るためむし歯が見逃されてしまうこともゼロではありません。すると「学校健診でむし歯0本だったのに、歯科医院に行ったら『治療が必要だ』と言われた」ということになります。いずれにしても、学校歯科健診はあくまでスクリーニング検査であること、そしてその結果に限らず歯科医院での定期的な検診は必須であることを覚えておきましょう。

 

健診結果が来たらすぐに確認!

お子様が学校歯科健診の結果を持って帰ったら、すぐに確認をするようにしましょう。そしてチェックが入った項目があれば速やかに“歯科医院”を受診するようにしてください。月並みな言葉になりますが、病気は早期発見・早期治療が1番だからです。例えば初期むし歯であれば治療時間が短く済みます。時間的にも経済的にも負担が少なく済むのです。

 

「要観察」だったらどうするか?

学校歯科健診では「健康・要観察・要治療」にふるい分けがされます。そしてこの中で保護者の方が判断に困るのが「要観察」にチェックが付いたときかと思います。ちなみに要観察になるのは次のようなときです。

 

例)

  • 歯の白濁がある⇒このままだとむし歯になってしまう
  • 歯肉に軽い炎症がある⇒このままだと歯周病に進む可能性がある 等

 

このような場合は正しい歯みがきの仕方を実践したり、生活習慣を整えたりすれば改善できます。ただしお子様の歯並びに合わせて効果的な歯みがきを行うのはご家庭ではなかなか難しいと思います。そのため、「要観察」でも一度かかりつけ歯科医院を受診し、ブラッシング指導を受けることをオススメします。

 

学校歯科健診の項目と見方

学校歯科健診では主に次の項目について目視で確認します。

・要注意乳歯

永久歯の生えかわりが近付いて、グラグラしている乳歯のことです。“要注意”というとドキッとしますが、むし歯とは違います。以下のようなことに注意をしてください、という意味が含まれています。

→グラグラしているので「ちゃんと噛めていない」かもしれない

→永久歯が生えかわるのに「乳歯が邪魔している」かもしれない

自然に抜け落ちることがほとんどですが、早めに抜歯をしたほうが良い場合もあります。一度歯科医院に相談することをおすすめします。

 

・要観察歯(CO:シーオー)

初期むし歯のことです。歯の表面の白濁や、歯の溝が茶色や黒色に変色していると対象になります。すぐに治療を要する状態ではありませんが定期的な観察は必要です。なお初期むし歯は正しい歯みがきと食生活により状態を維持もしくは改善できることが多いです。

 

・要治療歯(C:シー)

むし歯が進行し治療を必要とする状態です。早急に歯科医院を受診しましょう。

▲歯間部のむし歯が進行して黒くなっている

 

歯肉

・要観察(GO:ジーオー)

歯肉に軽度な腫れや出血がありますが、歯石の付着はありません。しかしこのまま放置すると歯肉炎に進行する可能性があります。上手に歯垢(プラーク)を落とすにはお子様の歯並びに合わせた歯みがきの仕方を知る必要があります。一度歯科医院を受診しブラッシング指導を受けることをおすすめします。

▲歯肉に軽度な腫れがある

 

・要精検(G:ジー)

歯肉が赤く腫れ出血が見られる状態で、歯石の付着もあります。歯石は通常の歯磨きでは落とすことができません。早急に歯科医院を受診し、歯石を除去してもらいましょう。また合わせてブラッシング指導を受けることもおすすめします。

▲歯肉が炎症を起こし腫れている

 

歯垢の付着具合

歯の表面や歯と歯肉の境目などの歯垢(プラーク)の付き具合です。毎食後に歯磨きをする習慣があるか、また歯磨きの仕方は正しいかなど確認をしましょう。

 

歯並び・咬み合わせ・顎関節

お子様の症状に合わせて、矯正治療やMFT(口腔筋機能療法)と呼ばれるお口のトレーニングをおこないます。「話す」「食べる」などの日常生活に関わりますのでお早めにかかりつけ歯科医院を受診しましょう。

 

摘要(上唇小帯や舌小帯など粘膜の異常)

・上唇小帯強直症

上唇小帯が長く上の前歯の間に入り込んでいる状態です。正中離開(俗に言うスキッパ)になる可能性があります。

 

・舌小帯短縮症

舌小帯が短く舌の動きが制限される状態です。これは食べこぼしや口呼吸などの原因になります。なお舌を前に突き出すと突っ張って舌先が割れたようにみえるのでご家庭でもチェックができます。

 

摘要欄に記載があった場合にも一度歯科医院を受診するようにしましょう。

さて今回は学校歯科健診と歯科医院の検診の違いについて書かせていただきました。学校歯科健診で「むし歯が0本」という結果であっても、それは「絶対ではない」のです。だからこそお子様に歯が生えたらかかりつけ歯科医院を見つけ、定期的に(できれば3ヶ月に1度)検診を受けるようにしましょう。

 

 

最後に

「〇〇についてブログに書いてほしい」などのリクエストや「△△って何?」などのご質問も随時受け付けております。以下いずれかよりぜひご連絡いただければ嬉しいです!

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医院概要

医院名 ビバ歯科・矯正小児歯科
住所 〒273-0002
千葉県船橋市東船橋1-37-10
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電話番号 047-421-0118
最寄り駅 JR総武線「東船橋駅」南口 徒歩30秒
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