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あなたの顎の「クセ」、治しませんか?

こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

みなさんの “クセ”は何ですか?
例えば「ガタガタと足を震わせる貧乏ゆすり」、「イライラしたときに舌を鳴らす舌打ち」、そして「髪を頻繁に触る」など人には色々なクセがありますよね。筆者は昔、指の関節をポキポキと鳴らすクセがあり、家族に注意された記憶があります。

実は歯科の診療において、患者様の“クセ”を把握することはとても大切です。例えば吸指癖いわゆる指しゃぶりのクセは、上顎の前歯が前方に突出する上顎前突(俗に言う出っ歯)や、噛んだときに上下の前歯が咬み合わず隙間ができる開咬の原因になります。また同じように舌突出癖いわゆる舌を突き出すクセも歯並びへの悪影響になります。そのため特に矯正治療をおこなう際には、これらのクセを無くす必要があります。

咬み合わせが大切

矯正治療と言えば「歯並びを整える」というイメージをもつと思います。確かにその通りです。しかし、ビバ歯科・矯正小児歯科は単に「見た目を整える」矯正治療は行いません。「正しい咬み合わせ」を重視した矯正治療をおこないます。なぜなら、歯は機能することが大切だからです。どんなに真っ白で綺麗な歯でも、上下の咬み合わせが整っていなければ歯としての機能を発揮できません。食べる・話すなどの機能を通して歯には意味があるのです。

では正しい咬み合わせの核になるものは何か。それは顎の位置です。前置きが長くなりましたが今日はこの顎の位置についてのお話です。

 

正しい顎の位置とは

正しい顎の位置は専門用語で中心位(ちゅうしんい)もしくは筋肉位、ニュートラルリレーションなどと言います*。これはお口を軽く閉じた状態で顎関節がもっとも楽な位置関係にあることです。上下の顎への負担が一番かからず、生理学的に正常な位置関係とされています。・・・とこれだけはわかりづらいので下の図でイメージしてみましょう。

下の図1は口の開閉の様子を表しています。見てわかるように上顎は動かず、下顎だけが動いています。

そして下の図2は顎関節の構造です。お口を開けるときには下顎頭が回転し、下顎窩(かがくか)に沿ってお顔の前方に向かって滑り出します。(先ほどの図1と合わせてみるとわかりやすいです)このとき骨同士が直接触れないようにクッションの役割をするのが関節円板です。そして顎関節がこの図のような位置関係におさまっているのが正しい顎の位置関係です。

しかしながら、正しい顎の位置すなわち中心位を維持できている方はほとんどいません。なぜなら日常の咀嚼の仕方や噛みしめ・咬み合わせなどにより、「なんとなく顎が落ち着く位置」ができてしまうからです。そしてこれがタイトルにもある顎のクセの正体です。

また時間の経過とともに咬み合わせは変化していきます。例えば歯の治療をしたり、歯が抜けたり、歯の移動が起こったりしたときです。ここで少しイメージしてみてください。もしあなたの右側の歯が全部なくなったとしたら…?おそらく残った左側の歯だけで物を噛みますよね?それはつまり咬み合わせが変わるということです。極端な例をあげましたが、このように何らかの理由により咬み合わせが変化することに従い、「なんとなく顎が落ち着く顎のクセの位置」も変わっていきます。ゆえに正しい顎の位置(中心位)を常に維持できる方というのは本当に稀なのです。

*中心位、筋肉位、ニュートラルリレーションは厳密には同義ではありません。しかし本ブログではその説明は割愛しています。いずれも正しい顎の位置に関わる考えです。

 

顎のクセが引き起こす弊害は?

正しい顎の位置でない、すなわち顎のクセがあると以下のような弊害が起こります。

  • 筋肉の緊張がひどくなり疲労がたまる
  • 顎関節症の原因になる(開口障害・クリック音・開口障害)
  • 顎が外れる
  • 歯ぎしり、食いしばりが起こる
  • 頭痛や首・肩の凝りにつながる 等

いかがですか。「顎が外れる」というのはあまりないかもしれませんが、「疲労がたまる」や「歯ぎしり・食いしばり」というのは心当たりがある方も少なくないのではないでしょうか?
とは言え、自分で正しい顎の位置(中心位)に治すのはとても難しいことです。なぜなら顎のクセは「なんとなく落ち着く位置」なので、それが一番楽だと感じるからです。そのため本格的に顎を正しい位置に戻すためには、歯科医師による治療が必要になります。しかし、簡易的なものではありますが顎のクセを緩和するための体操があります。次にご紹介しますのでぜひお試しください。

 

顎のクセとり体操

顎のクセをとり、顎を本来の正しい位置に戻す体操です。痛みがある方はムリのない範囲でやりましょう。

 

1.お口を「イー」

「イー」という感じで口を横に広げ、そのまま10秒維持します。そして一気に力を抜きましょう。これを2回繰り返します。(このとき決して歯は咬まないこと)

2.お口を「ヘの字」

歯は咬まずに口を「ヘの字」にし、顔の筋肉を全部外側に引っ張るようにします。頬の筋肉が外側にいくように意識しながらそのまま10秒維持してください。そして一気に力を抜きます。これを2回繰り返します。

 

3.「振り子」体操

頬に両手をあてながら、時計の振り子のように左右に顎を動かします。痛みや不快感のない範囲でやりましょう。左右5回ずつ計10回繰り返します。

 

4.「のけぞりあくび」

気持ちよくあくびをするように頭を後ろに倒します。首や肩も伸ばすように意識しましょう。これを5回繰り返します。

 

5.「ゆっくり開閉」体操

頬に手の平を、顎の関節に人差し指をあてながら、ゆっくりと真っすぐにお口を開いたり閉じたりします。顎がずれると感じたら真っすぐになるように手で少し押して調整しましょう。開いて閉じてを3回繰り返します。

 

6.カチカチ体操

最後に頬に指をあて、小さく弱くカチカチとお口を動かします。そのとき、左右どちらの歯が先に接触するか、確認しましょう。

 

さて、みなさんは左右どちらの歯が先に接触しましたか?
先に接触した歯が右側にしても 左側にしてもどちらか一方だけが咬んだという場合には何らかの顎のクセが隠れていると考えられます。
「肩凝りがひどい」「何をしても頭痛が治らない」など心あたりがあれば一度歯医者さんにご相談することをおすすめします。歯医者さんはお口周りのプロフェッショナルですから、正しい顎の位置に導いてくれます。そして正しい顎の位置になれば、今までの体の不調が改善し生活の質があがりますよ!お近くの方はビバ歯科・矯正小児歯科にもぜひご相談くださいね!