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落ちベロにご用心!~舌の筋肉鍛えていますか?
こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。
突然ですがみなさんは「舌」を鍛えていますか?意外に思われるかもしれませんが、舌は筋肉です。よって腹筋や背筋同様に鍛えてあげる必要があります。もしあなたが舌を鍛えていなかったら…、どんどん舌の筋力が低下し舌が落ちる “落ちベロ”になってしまいます。そして落ちベロになると心身に様々な悪影響が…。
例)
「口臭が気になる」
「寝ても疲れが取れない」
「肩凝り・腰痛がひどい」
「アレルギー症状がある」
「口まわりや首のシワが気になる」
「毎年のようにインフルエンザにかかる」等
どうですか?心あたりがある人はいませんか。でも安心してください。年齢がいくつになっても舌の筋肉は鍛えることができるんです!今日は落ちベロのリスクと舌の筋トレについてお話します。ぜひ最後までご覧くださいね。
目次
舌の正しい位置とは?
舌の筋肉が衰えた時に舌が正しい位置よりも下がるのが“落ちベロ”ですが、正式には低位舌(ていいぜつ)と言います。ビバ歯科のブログの中でも繰り返し出てきているので聞いたことがある方も多いかもしれませんね。ところで、そもそも舌の正しい位置とはどこなのでしょうか?
下のイラストをご覧ください。理想的な舌の位置とは「上顎に舌全体がペタっと吸い付いている状態」を言います。舌が上顎から離れているのはもちろん、舌先が下顎の前歯の裏に触れているような状態はNG。落ちベロです。
落ちベロのチェック方法
今、理想的な舌の位置について話ましたが、「舌の位置なんて気にしたことがない」という方がほとんどかと思います。実際にブログの筆者も普段は気にしません(笑)しかし後ほど詳しく話しますが、舌の位置は私たちの心身の健康を左右するほど影響力があるのです。簡易的ではありますが“落ちベロ”かどうかをセルフチェックしてみましょう。
次の3つすべてを満たしていれば健康的な舌と言えます。1つでもできていないものがあれば、すでに舌の筋力の低下が疑われます。
- 上顎に舌全体が吸い付いている
- お口を開けた時に、のどちんこが見える
- 「パパパパパッ、タタタタタッ、カカカカカッ、ラララララッ」を3回素早く発声できる
舌の筋力が低下するとどうなるか
では舌の筋力が低下し落ちベロとなると、どんな悪影響があるのでしょうか。以下は一例ですが一見、舌とは無関係に思われるものもありますよね。しかし「実は舌の筋力低下が原因だった!」なんてことも珍しくありません。よって医科で治療をしたけれども一向に改善が見られないということがあれば、舌の筋力低下すなわち落ちベロを疑ってみるのも1つです。
- 食べこぼしが増える・食事中にむせる
食事の際には歯だけでなく舌も大活躍します。例えば食べ物を飲み込みやすいように唾液とよく絡め塊にするのは舌の役目ですし、できた食塊(*)を飲み込むためにノドの奥に送り込むのも舌の役目です。しかし落ちベロで舌の力が弱いとお口の中から食べ物をこぼしてしまったり、食塊が食道ではなく気管に入ってむせたりしてしまいます。これは誤嚥性肺炎の原因にもなり高齢者の場合は特に危険です。
(*)食塊:食べ物が咀嚼されて唾液と混ざり塊になったもの
- 滑舌が悪くなる
言葉を正しく発音するためには口唇、顎、そして舌を上手に動かす必要があります。しかし舌の筋力が弱いとうまくコントロールができないため、発音が不明瞭になってしまいます。
- 気持ちが落ち込む
落ちベロになると気道(空気の通り道)が圧迫されて呼吸がしにくくなります。すると人は口呼吸をするようになります。ところが口呼吸では浅い呼吸となり、体内に取り込む酸素の量が十分ではありません。その結果自律神経が乱れて、疲れの蓄積、集中力の低下、そしてやる気の減退など精神面にも影響が及びます。
- アレルギーや感染症の発症
人の正しい呼吸は鼻呼吸です。なぜなら鼻には鼻毛や繊毛があり、酸素を取り込む際にはこれらが空気中の細菌やウイルス、アレルゲン(アレルギーの原因物質)を除去するフィルターの役割をしてくれるからです。ところが落ちベロで口呼吸をするようになると空気中の細菌やウイルスがそのまま体内に取り込まれてしまいます。その結果アレルギーやインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
- 体の凝りや痛み
当たり前なことですが舌は体の一部です。全身の筋肉や骨と連動しています。よって舌の筋力が低下するとそれに伴い体が歪んで姿勢にも影響します。その結果体のバランスが崩れるため、肩の凝りや頭痛、腰痛に繋がります。
- 睡眠障害やイビキ
落ちベロになると舌がノドに落ち込み気道が塞ぎがちになります。すると空気が気道を通れないため睡眠時無呼吸症 (OAS)を誘発します。これは呼吸が止まり最悪命にも関わる怖い病気です。また気道が狭くなるとイビキが出やすくなります。
なぜ舌の筋力が低下するのか?
冒頭でお話した通り舌も筋肉です。よってあまり使わないでいると舌の力どんどん衰えてしまいます。つまり「舌の運動不足」です。例えばですが「骨折をしてギブスを付けた方の脚が細くなる」という話は聞いたことありませんか?手や足の筋肉同様に、舌の筋肉も使わないでいるとその筋力は低下してしまうのです。
原因1:加齢
年齢を重ねるにつれて足腰の筋力が低下するように、舌の筋肉も加齢に伴い衰えます。
原因2:よく噛まない
早食いや柔らかいものばかりを食べる習慣がある人は食べ物を十分に噛めていません。いわゆる丸呑みに近い状況です。食事と言うのは「歯ですりつぶした食べ物」を「舌がお口の中で唾液と絡めて丸め、飲み込みやすい塊にしてノドに送り込む」という一連の流れです。ところがよく噛まずに丸呑みのようにして食べていると、舌が使われず徐々にその筋力が失われていくのです。
原因3:話さない生活
会話も舌の筋力を維持するためにとても大切です。なぜなら、言葉を発する際には舌がお口の中で頻繁に動いているからです。そしてそれに伴い、唇やお口周りの筋肉も連動し活性化されます。特に定年後に独り住まいという高齢者の場合、人と直接話す機会が少ないため会話の時間が減りがちです。また若者の場合でもSNSなど文字を中心としたやりとりばかりで直接のコミュニケーションの場が少ないとこれも舌の筋肉の低下に繋がります。
原因4:マスクの着用
新型コロナウイルスの流行以降、常時マスクが手放せないという方もいるかもしれません。もちろん感染症対策として有効ではありますが、実はマスクの長時間の着用は舌の筋力の低下に繋がることがあります。なぜならマスクをしていると呼吸がしづらくどうしても“口呼吸”が多くなるからです。(正しい呼吸は鼻から空気を吸う“鼻呼吸”)すると空気の通り道である気道を広げるために舌はノドの奥の方へ落ち気味になります。落ちベロです。
原因5:姿勢の悪さ
ストレートネックという言葉をご存じでしょうか。本来頸椎(首の骨)はゆるやかなS字カーブを描いているのが正常ですが、それが真っすぐになりさらには頭部が前方に出た状態を指します。ストレートネックの人は頭が前に出ており、その結果筋肉が伸び舌骨が下がるためそれに連動して舌も下がってしまいます。なお近年ではスマホやタブレットなどを悪い姿勢で長時間見ていることがストレートネックの大きな要因になっているため「スマホ首」とも呼ばれています。
今からできる「舌の筋トレ」!
舌まわし
お口を閉じたまま、歯の外側をなぞるようにゆっくり舌をまわします。右回り・左回りをそれぞれ5回程行いましょう。
舌伸ばし
①舌先を鼻に向かって思い切り上に伸ばす
②次に舌先を顎につけるように下に伸ばす。
※①②を30秒間ずつ交互に繰り返しましょう。
あいうべ体操
①「あー」と口を大きく開く
②「いー」と口を横に大きく広げる
③「うー」と口を強く前に突き出す
④「べー」と舌を突き出して下に伸ばす
※声は出しても出さなくてもどちらでもかまいません
※①~④を1セットとし、1日に30セットを目安におこないます
ポッピング(舌鳴らし)
①舌全体を上顎(お口の天井)にぴったりとくっつけて、その状態で口を大きく開けたまま10秒程キープします
②①の状態から舌を一気に離します。このとき「ポンッ」という大きな音が出るのが理想です。
※①②を3~5回ほど繰り返しましょう
さて、今日は落ちベロがもたらす体の不調と舌を鍛える方法についてお話しました。生活の中で舌を意識する時間はほとんどない人が多いかと思いますが、実は私たちの健康維持に欠かせないのが「舌」です。今回ご紹介した“舌トレ”は道具なしでできるものばかりですので、ぜひ仕事の休憩時間や隙間時間にやってみてくださいね!
最後に
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医院概要
医院名 | ビバ歯科・矯正小児歯科 |
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電話番号 | 047-421-0118 |
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