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あなたの歯、多くないですか?~気づきにくい“過剰歯”とは?

こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

今回はあまり知られていない歯のトラブル「過剰歯(かじょうし)」についてご紹介します。「過剰歯」とは、通常の歯の本数より多く歯が生えている、または埋まっている状態のことです。乳歯は上下合わせて20本、永久歯は28本(親知らずを含めると32本)ですが、それ以上の歯が存在する場合には、過剰歯と診断されます。

過剰歯の好発部位と特徴

◆特に多い部位
 ・上の前歯の間
 ・小臼歯(前から数えて4,5番目の歯)

◆特徴
 小さくて円錐形であることが多い。
 なお写真のように目に見えて過剰歯とわかる歯もあれば、顎骨の中に埋まったままになって通常では気づきにくい過剰歯もあります。後者の場合には定期検診でレントゲンを撮影したらたまたま見つかったという場合がほとんどです。 

過剰歯によるトラブルとは?

過剰歯は、単に歯の数が多いだけではありません。次のようなお口のトラブルを引き起こす可能性があります。

◆永久歯の生え変わりが遅れる、または生えてこない
⇒ 過剰歯が邪魔をして、本来の歯の位置に生えてこられないことがあります。

◆歯並びや噛み合わせが悪くなる
⇒ 歯列(しれつ:歯の並び)が乱れ、将来的に抜歯や矯正治療が必要になるケースもあります。

◆むし歯や歯周病のリスク増加
⇒過剰歯が歯列からずれて飛び出して生えている場合、歯ブラシでのケアが難しくなり、 歯垢(プラーク)が蓄積する原因になります。

◆前歯のすき間(すきっ歯)やねじれた歯
⇒ 審美面や発音、咀嚼(そしゃく:食べ物を噛むこと)に影響が出ることがあります。

◆嚢胞(のうほう)形成の可能性
⇒ 嚢胞とは袋状の病変のことで中には液状の内容物が入っています。骨の中に埋まったままの過剰歯を放置すると、その周囲に歯原性嚢胞が形成されることがあります。無症状のことも多いですが、嚢胞が大きくなるとその他の健康な歯にも影響することがあるため、注意が必要です。

どうやって見つけるの?

過剰歯はレントゲン撮影によって初めて見つかることが多いです。

見た目ではわからないこともあるため、定期検診や就学前の歯科健診で発見されることが一般的です。ビバ歯科では、必要に応じて歯の状態を確認するためのデジタルレントゲンやCT検査を行い、過剰歯の位置や形、大きさなどを正確に診断します。

【症例】
〇患者:7歳男児
〇レントゲンを撮影したきっかけ:
 写真1の通り、元々右上の乳切歯(B)が過剰歯だった。保護者の方から「左上の中切歯(1)は生えてきたが、その隣の右上の中切歯が生えかわらない」と相談があり、定期検診の際にレントゲンを撮影したところ、永久歯にも埋伏した過剰歯(写真2・3参照)が発見された。

治療はどうするの?

主な治療方針は次の3つですが、患者様の年齢や歯の状態、歯並びへの影響を見ながら慎重に決定いたします。

経過観察

過剰歯が骨の奥深くに埋まっていて特段問題がない場合には、経過観察をします。そしてレントゲンを定期的に撮影し他の歯に影響等がないかを観察していきます。特に乳歯期の段階ではすぐに抜歯をせず、様子を見ることも多いです。

抜歯

過剰歯が永久歯の生えるのを妨げたり、歯並びに影響を及ぼしたりすると診断された場合には、外科的に抜歯をすることがあります。基本的には局所麻酔での抜歯ですが、過剰歯が生えている位置によっては口腔外科での処置が必要になることもあります。その場合にはビバ歯科が提携している基幹病院に紹介いたします。

矯正治療の併用

過剰歯の抜歯後や、もしくは過剰歯を必要な部位に移動させるなどの時には矯正治療をすることもあります。

過剰歯が役に立つこともある

先に述べたように基本的に過剰歯は治療の対象です。ただし例外的に役に立つこともあります。

失った歯の代わりになることがある

例えば永久歯をむし歯や不慮の事故で早期に失ってしまった場合、過剰歯が代替歯として機能できることがあります。また逆に先天的に歯が足りない部位があった時にその歯の代わりをさせることもできます。具体的には矯正治療(欠損した部位に過剰歯を動かしてくる)や自家歯牙移植(欠損した部位に過剰歯を移植する)などが考えられます。

ただし、過剰歯はその形や大きさが通常の歯と異なる場合が多く、必ずしも代替歯になるとは言い切れません。見た目はもちろん咬み合わせなどを総合して判断します。

ビバ歯科でできること

ビバ歯科・矯正小児歯科では、小児の症例(むし歯治療・矯正治療・口腔習癖改善等)から成人の症例(一般歯科・歯周病治療・矯正治療・口腔外科等)まで幅広く取り扱う院長を中心に、患者様一人ひとりに最適な治療を提案しています。

「不必要な抜歯は避けたい」
「歯並びをキレイにしたい」
「子どもの歯に不安があるけれど、どこに相談すればいいか分からない」

そんな方も、ぜひ一度当院にご相談ください。初診相談では、レントゲンを含めた丁寧なカウンセリングを行っております。

過剰歯は放置すると将来的な歯並びや健康に影響を及ぼす可能性がありますが、早期発見・早期対応によりトラブルを未然に防ぐことができます。あなたの健やかな成長と笑顔のために、私たちが全力でサポートいたします。

よくある質問

Q.過剰歯は放っておいても平気ですか?
生えている部位によります。歯並びや咬み合わせに悪影響を及ぼす場合には治療をした方が安心です。

Q.過剰歯は保険適用されますか?
はい。基本的には健康保険が適用されます。ただし、矯正治療については特定の条件下(先天性異常・顎変形症等)を除き、基本的には自由診療になります。

Q.過剰歯を抜くときに痛みはありますか?
痛みは個人差があるため一概に言えませんが、当院では局所麻酔を使用して痛みに配慮した治療をおこなっています。また笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)のご用意もあります。こちらは針を使わない麻酔で、亜酸化窒素と酸素の混合ガスを鼻もしくは口から吸入することで鎮静・鎮痛作用を得られる麻酔です。
笑気麻酔をしてもより確実に痛みを取るために注射の麻酔は必要です。ただその際にも表面麻酔(塗る麻酔)をしたうえで局所麻酔(針の麻酔)をするためできる限り痛みを感じないようにしています。

監修者情報

所属

  • 日本口腔インプラント学会 専門医・専修医
  • 日本顎咬合学会認定医
  • 厚生省認可日本歯科先端技術研究会認定医
  • RAMRA研究会登録医
  • 日本床矯正研究会会員
  • 日本小児矯正研究会会員
  • 日本全身咬合学会会員
  • 日本老年歯科医学会会員
  • 国際歯周内科学研究会会員

院長

Hirotaka Sekimoto

略歴

  • 1982年

    明海大学歯学部卒業
    明海大学PDI歯科臨床研修所入所

  • 1985年

    明海大学PDI歯科臨床研究所研修課程終了
    開業医勤務

  • 1991年

    ビバ・ファミリー歯科開設

  • 2000~2003年

    市川市在宅寝たきり老人等歯科診療特別委員会委員長
    市川市歯科医師会歯科介護支援センター運営委員長

  • 2003~2006年

    市川市歯科医師会学術担当理事
    千葉県歯科医師会生涯研修委員会委員

  • 2011年~

    市川市歯科医師会会計担当理事

  • 2017年~

    市川市歯科医師会監事

所属

  • 日本口腔インプラント学会 専門医・専修医
  • 日本顎咬合学会認定医
  • 厚生省認可日本歯科先端技術研究会認定医
  • RAMRA研究会登録医
  • 日本床矯正研究会会員
  • 日本小児矯正研究会会員
  • 日本全身咬合学会会員
  • 日本老年歯科医学会会員
  • 国際歯周内科学研究会会員

院長の今までとこれから

文学少年から歯科医へ転身

学生時代は三島由紀夫に夢中で、小説家を目指していたことも。父の一言をきっかけに歯科医の道へ進みました。

歯科医は情熱を注げる仕事

仕事が生活の中心。常に学び続け、より良い医療の提供を目指しています。

今後の展望

予防や噛み合わせに加え、呼吸の問題にも対応できる歯科医院を目指します。