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その痛み、本当に入れ歯がわるいのでしょうか?

こんにちは!JR総武線東船橋駅南口ロータリー内にあるビバ歯科・矯正小児歯科の武林です。

以前からご案内している通りビバ歯科・矯正小児歯科も時代の波にのるべくTwitterやInstagramなどのSNSに取り組みはじめました。当初は、当院のこと、そして歯科情報を広く伝えたいという思いで始めましたが、今は他院そして他業種のアカウントを見ては「なるほど~~」と勉強しています。例えば、他院さんの待合室のデコレーションを見ては「この目線にポスターを貼ると患者さんがご覧になりやすいな~」とか、「こういう説明をすると患者さんにとってわかりやすいな~」とかです。新しいものに挑戦するには少し腰が重いこともありますが、“医療現場は常に最先端の情報を取り入れる必要があります”し、バックオフィスのチームも現場を支えるべく新しいことに挑戦、そして取り入れる努力をしていきたいとおもいます。

 

↓左はTwitter、右はInstagramです。こちらからご覧になれます☆

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、まず本日は“義歯”のお話です。義歯とは義理の歯、すなわち入れ歯のことですね。むし歯や歯周病、怪我などで自分の歯を失ってしまった際に、歯の代わりをしてくれる心強い味方です。インプラントのように外科手術の必要はなく、またブリッジとは違い着脱が自由にできるため好んでご利用になる患者様も少なくありません。30年程前のお話にはなりますが、私の祖母は義歯愛用者で、お口の中からガバッと歯がまるまる出てきた時には思わず尻もちを付きそうになったことを今でも覚えております。(幼少期の私は入れ歯の存在を知らなかったので…)

ちなみに義歯には2種類あるのをご存じでしょうか。一つは総入れ歯(総義歯)、もう一つは部分入れ歯(局部義歯)です。素材もアクリルレジン(プラスチック)、シリコーン、そして金属で一部を補強したものなどなど豊富で、患者さん好みの使い心地で選ぶことができます。

 

 

 

ところで、これはわたしもビバ歯科で働くようになって知ったことなのですが、歯が1本でも失われたとしたら、実は他の歯も危険にさらされる可能性が大きい、ということをみなさんはご存じでしょうか?

「1本くらい無くても、他の歯があるから特に困らないな~」と考えている方がいたらそれは本当に危険です。特に今はコロナ感染対策のためにマスク生活が続きあまり口元の見た目にこだわらない方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっとストップです。歯が抜けたままになっていると噛む力が弱くなるばかりではなく、残りの歯に負担がかかりすぎて歯が傾いたり、割れたりしてしまうのです。その他にも咬み合わさっている上下のいずれか一方の歯がないと残った歯は必要以上に伸びてきてしまうこともあるのです。このことを歯科用語で“挺出”(ていしゅつ)と呼びます。以前のブログでもお写真付きで説明しておりますのでぜひご一読下さい。

 

ここまででまだイメージがつかない方もいらっしゃるかと思いますので分かりやすい例を1つ。

秋になり新米が出始める季節になりました。あなたは友人とスーパーにいき新米を30㎏購入したとしましょう。帰り道は友人と一緒に米袋の端と端を持ちながら、ヨイショヨイショと運んでいます。ところがもし友人が途中で手を離してしまったらどうでしょう?30㎏全部をあなた1人で支えなければなりません。これってすごくツライですよね。

 

お口の中の歯も同じです。歯が1本なくなったら、その分を他の歯で支えなくてはなりません。一朝一夕では何も影響がないようですが、時間の経過とともに重くのしかかってきます。

 

 

前置きが長くなりましたが、今回は、失った歯を放置したことが原因で難症例となってしまった患者さんのお話です。

 

 

たかがすれ違い、されどすれ違い

先日ビバ歯科・矯正小児歯科に新しい患者さんがいらっしゃいました。ご来院のきっかけは『入れ歯が壊れてしまったので新しい入れ歯を作りたい』ということでした。そこで、まずは残された歯の状態を確認しようとCT撮影をしたところ、思わぬ難症例であることが判明したのです。

歯科用語に“すれちがい咬合”というのがあります。これは単なる不正咬合(歯並びや噛み合わせの状態が良くない状態の総称)ではなく、義歯に関する難症例です。どういった状態かというと、「義歯を外したときに残っている上下の歯が1本も咬み合わない状態」を指します。下のお写真をご覧いただくとわかりやすいとおもいます。こちらはパノラマレントゲンといい、上下の歯全体をお顔の正面から撮影したものです。この患者さんの場合、右上と左下にのみ歯が残っており、上下で当たる歯がない状態です。すわなち、上の歯は下の歯ぐきに、そして下の歯は上の歯ぐきに食い込んでしまう状態です。実はこのすれちがい咬合が義歯の破損に影響を及ぼしていた可能性があります。

 

ここでみなさんにクイズです。義歯と天然の歯が咬み合っている場合、どちらの方が噛む力が強いとおもいますか。

実はこれ、天然の歯の方が力が強くなります。義歯はあくまで補助の道具ですから、やはり天然の歯にはかなわないのです。すると咬み合っている義歯の表面が摩耗し不安定になります。これにより義歯が合わなくなったり、破損したりすることにつながるのです。当院でもまれに「他の歯医者さんで入れ歯を作ったんだけどすぐ壊れちゃって困るんだよ」という患者さんがご来院されますが、それは歯医者さんの技術の問題ではないかもしれません。その原因はこのすれちがい咬合かもしれません。

 

 

ちなみにこのすれちがい咬合を放っておくと、更に重症化しその影響は骨にまで及びます。簡単に言うと“お顔つき”が変わります。顎やお顔の変形が起こるからです。下のお写真をご覧ください。

 

時間の経過とともに、下顎の骨が薄くなっているのが顕著ですね。これは歯を失ってしまったがゆえに、今まで歯を支えてきた歯槽骨(歯を支える骨)の役割がなくなり、歯槽骨自体が減少してしまった結果です。これを“骨吸収”と呼びます。このまま治療をせずに放置した場合、骨吸収が進行し、顎がどんどん薄くなり、最終的には骨折をしてしまいます。怖いですよね…。生物の器官も進化の中で不要なものは退化していくことがありますよね。例えば私たちの尾てい骨というのは尻尾の名残です。使わなくなることでその役割を失ってしまうのです。

 

すれちがい咬合の治療法

すれちがい咬合のほとんどは難症例とされているため、咬み合わせを整えるために練りに練った治療計画がとても重要になります。咬み合わせを正常にするために義歯も治療法の1つですが、すれちがい咬合の場合通常の義歯では対応できないことも多く、またバネをひっかけるタイプのものだと残った歯にもダメージを与えてしまうのがネックです。そこで“インプラント”治療も有効的です。義歯とは違い残った歯に負担をかけることもありません。しかし先ほどのお写真のように骨吸収が進行し薄くなった骨にそのままインプラントを埋入することはできません。なぜなら骨吸収が起こっている場合、十分な骨量がないからです。土台となるインプラントはネジのような形をしており、顎骨に穴をあけて埋め込むため十分な骨量が必要になるのです。なお、骨を再生させる手術に骨再生誘導法;GBR法というのがあります。以前のブログでご紹介しておりますのでぜひご覧ください。

 

また、少し極端な例かもしれませんが、残っている歯が少ないケースでは“総入れ歯”にするというのもあります。残っている歯を全て抜いてしまうのです。これによりかえって咬み合わせが安定したというケースもあるくらいです。ただ、治療方法はケースバイケースですので、信頼できる歯医者さんと十分にご相談されるのが一番です。前述の通りすれちがい咬合のほとんどは難症例のため、早期発見早期治療に越したことはありません。歯が抜けたり、義歯の調子が悪かったり、顎が痛かったりなど少しでも違和感があれば、早急に歯医者さんにいくことをお勧めします。

 

入れ歯のメンテンナンスをしていますか?

先ほど少し書きましたが、ビバ歯科・矯正小児歯科にいらっしゃる患者さんに以下のように言われることがあります。

 

「他の歯医者さんで入れ歯を作ったんだけどすぐ壊れちゃって困るんだよ」

「他の歯医者さんで作った入れ歯が合わなくなってきてさ。下手なのかな」

 

一見すると、歯医者の腕が悪いとのように思われがちですが、それが原因ではないことの方が多いのです。

 

ヒトの歯ぐきは年齢とともに少しずつ衰えます。いわゆる「歯ぐきが痩せてくる」というやつですね。そしてこれは歯ぐきだけに限らず、ヒトの体のどの部分でも起こりうる生理現象です。よって、入れ歯を作った当初はピッタリとフィットしていたとしても、長期間使用する中で歯ぐきや顎骨が痩せたり、入れ歯自体の歯がすり減ってきたりします。これが「入れ歯が合わなくなってきた“原因”」なのです。合わなくなった入れ歯や破損しかけている入れ歯を無理に使えば、歯ぐきを傷つけたり、入れ歯を支えるバネがかけられた歯に負担がかかったりします。また、すり減った入れ歯を使うと咬み合わせが悪いため、顎関節に負担がかかり顎関節症を誘発することもあります。そのため、入れ歯の痛みや不快感があれば必ず歯医者さんにいき診てもらうことが必要です。また、入れ歯というのはあくまで補助的な“道具”に過ぎません。道具というのは必ずお手入れが必要ですよね。そのため、定期的な歯科検診をうけることが大切です。もし入れ歯を作ってからずっと歯医者さんに行っていない、という方がいれば、ぜひこのあと定期検診の予約を入れましょう。自身の歯の代わりをしてくれる大切な入れ歯です。メンテンナンスをして長く大切に使ってあげましょうね!

 

🦷ちょっと豆知識🦷

先日10月初旬に日本歯科医師会よりNEWS LETTERが届きました。それによると、歯科医師によるコロナワクチン接種がなんと\110万回を突破/したということです。ワクチン自体の不足もそうですが、打ち手不足によるワクチン接種の遅れが問題視されていたことを考えると歯科医師たちの奮闘ぶりがわかる数字です。ちなみに、ビバ歯科・矯正小児歯科の院長関本も7月には研修*を修了しコロナワクチンの打ち手としての要望があればいつでも出陣できるようにと準備をしておりました。詳しいことは以前のブログでもご紹介しておりますので、こちらからご覧ください。

なお報道によると、ブースター接種と呼ばれる新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を認めることを厚生労働省が決定したようですね。医療従事者には早ければ12月中にも接種がはじまる見通しだということですのでこちらも期待したいとおもいます。そして1日も早く、日本がそして世界が通常の生活に戻れるよう願ってやみません。

*歯科医師による新型コロナワクチン接種のための筋肉内注射に係る研修