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嗚呼、かんちがい~詰め物・被せ物をした歯は、むし歯にならない?

こんにちは!

千葉県船橋市東船橋駅から徒歩30秒にあるビバ歯科・矯正小児歯科の武林です。

 

日々、お子様から大人の方まで幅広い年齢層の患者様とお話しておりますと、“都市伝説”のような歯のお話を耳にすることがあります。そこで、患者様が勘違いしがちな“お口の中&歯のお話“について『嗚呼、かんちがい』と称し、不定期にブログでご案内しております。

 


過去の投稿は以下からご覧ください。

第1弾:『歯のお引越し』

第2弾:『歯の土台』

第3弾:『歯を抜くタイミング』

第4弾:『フッ素は猛毒?』

 

さて今日は記念すべき第5弾、こちらです!(ジャジャジャジャーン♪)

 

 

👻『詰め物・被せ物をした歯は、むし歯にならない』

 

 

どうですか?心当たりありませんか?

歯が痛くなり、歯医者さんに行き、銀歯となり痛みも引いて一安心。

 

「あぁ、これでもうこの歯はむし歯になる心配ないわ!だって天下の金属、銀ですもの!」

 

こう思っているあなたはとても危険です。なぜなら・・・

 

「むし歯治療を終えて詰め物や被せ物をした歯でも、むし歯になることがあるから」です。

 

どうですか?ちょっと怖くなりますよね。

本日のブログでは、以下の順番でお話していきます。

 

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(目次)

1.むし歯の進行具合

2.詰め物・被せ物ってなぁに?

3.補綴物の下に潜むむし歯

4.二次むし歯にならないためには

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それではみなさんご自身のお口の中を覗きながらじっくり読んでくださいね。

 

1.むし歯の進行具合

学校の歯科検診や歯医者さんの定期検診の際に、歯科医師や歯科衛生士が「C」といっているのを耳にしたことはありませんか?このCとは「カリエス;caries」のことで日本語ではう蝕(=むし歯)のことです。そして実は一言にむし歯といっても進行度合いによって段階があります。次の5パターンです。

CO(シーオー)

Caries Observasionの略称で、「要観察歯」のことです。いわゆる初期むし歯ですね。まだ歯に穴が空く前で白い斑点がある状態です。脱灰(*)前のため、早急な治療は必要なく歯みがきで治る可能性もあります。またフッ素塗布をおこない再石灰化(*)を促すのも有効です。

 

*脱灰:むし歯(=ミュータス菌)がお口の中の糖分を餌にして作った酸が、歯のカルシウムやリンを溶かし穴をあけること

*再石灰化:唾液がむし歯菌の作り出した酸を中和して洗い流したり、脱灰によって溶け出したカルシウムやリンを歯の表面に戻したりすること

 

 

C1

歯の表面であるエナメル質に穴が空いた状態ですが、ここには知覚がないためまだ痛みは感じません。経過観察にして患者さんに歯磨きをしっかりとして頂き再石灰化を促します。また治療をする際には、むし歯を削ってプラスチックを詰める治療をすることが多いです。

C2

むし歯菌がエナメル質の下層部である象牙質まで入り込んでいる状態です。強い痛みを感じることはあまりありませんが、人によっては甘いもの、冷たいもしくは熱い飲み物がしみる、といった症状がでることもあります。ここまで来ると早急に歯医者さんに行き治療を受ける必要があります。

 

C3

むし歯菌が歯の神経(=歯髄)まで到達し、歯髄炎を発症している状態です。歯髄には細い血管や痛みを感じる器官が集まっており、むし歯の痛みのほとんどはこの歯髄炎が原因です。特にひどい場合には鎮痛剤や麻酔が効かず耐えられないほどの痛みになります。また歯の神経までむし歯が進行しているため治療が複数回にわたり時間がかかります。

C4

通常見えている歯肉から上の部分の歯がほとんど溶けて失われている状態です。歯根とよばれる歯の根っこまでむし歯が進行しているため、ここまでくると抜歯をせざるを得ないことがほとんどです。そして抜歯したままではそこが空間となり上下の歯の嚙み合わせに悪い影響がでます。よって、抜歯した部分に新たに補綴物(入れ歯やブリッジやインプラントなど)を入れるため長期間治療が続くことになります。

 

いかがですか。C0はまだ自力で回復の見込みがあるのに対してC4まで行くと大切な永久歯を失うことになります。がん治療などで良く言うことですが『早期発見早期治療』の必要性がわかっていただけたかとおもいます。

 

2.詰め物・被せ物ってなぁに?

先ほどC4の説明の際に補綴物(ほてつぶつ)と言いましたが、これはむし歯などで歯を失った部位を人工物で補う治療のことです。以前こちらのブログ内で入れ歯やインプラントに触れていますのでぜひご覧ください。

今回は補綴物の中でもC1,C2段階の治療時によく使用される詰め物・被せ物についてお話していきます。

 

  • 詰め物

歯科用語では「インレー」と呼びます。比較的小さいむし歯などで歯を削った際に入れる詰め物です。

 

  • クラウン

歯科用語で「クラウン」と呼びます。比較的大きなむし歯で歯を削った際に、歯全体を覆うようにしてつかう被せ物です。

 

なお上記イラストではわかりやすいように色付き(金属)の補綴物でご紹介しておりますが、お写真のように金属以外の材質も多くあります。いわゆる保険適用の銀とは違い自費での治療ですが、ジルコニアやセラミックは天然歯に近い自然な色合いを再現できるため、審美性を優先する患者さんにはとても人気があります。

一部ではありますがビバ歯科・矯正小児歯科で取り扱っている材質を以下にご紹介しますね。クリックすると別ウィンドウで開きます。

インレーの種類

クラウンの種類

3.補綴物の下に潜むむし歯

さて、ここまでむし歯の進行具合や補綴物のお話をしてきましたが、ここからが本題です。世に出回っている間違った歯の知識『詰め物・被せ物をした歯は、むし歯にならない』を全力で否定していきます。

まず、冒頭でもお伝えした通り、むし歯治療を終えて詰め物・被せ物をした歯でも再度むし歯になることはあります。そしてそのことを「二次むし歯」もしくは「二次カリエス」と呼びます。確かに銀やジルコニアなどの補綴物は人工物のため、それ自体がむし歯になることはありません。問題はその詰め物・被せ物の“奥”のお話です。

詰め物・被せ物は歯を削って穴が空いた空洞を埋めるように装着します。しかしながら装着初期は隙間なくぴったりと埋められているものの、時間の経過と共に徐々に装着が剝がれ隙間ができてしまうのです。そしてその隙間から再びむし歯菌が浸入し再度むし歯になります。これが「二次むし歯」です。

 

下の写真はデンタルというレントゲン写真です。中央の歯の上側に白く写っているのは詰め物(インレー)です。つまりこちらの患者さんは以前むし歯の治療を経験しています。そしてその右下付近が黒くなっているのがわかるでしょうか。実はこれがむし歯、この場合は「二次むし歯」なのです。結果的に詰め物を外し、再びこの新たなむし歯を削る必要がでてきました。当然天然歯の部分は確実に少なくなってきています。こちらの患者さんご自身も「まさか詰め物の下にむし歯ができるなんて!」と驚いていました。ただ幸いなことにこちらの方は神経を除去しておらず歯髄(歯の神経)がある状態だったため、“痛み”という自覚症状で二次むし歯に気が付き当院で治療をうけることができました。しかし、もしこれが抜髄すなわち歯の神経を除去した歯であれば“痛み”を感じにくいため、本人が気がつかないうちに重症化し、最悪の場合抜歯ということにもなったかもしれません。


 

4.二次むし歯にならないためには

では二次むし歯にならないためにはどんなことに気を付ければよいのでしょうか。

 

①毎日の歯磨きを念入りに。

これは二次むし歯の予防だけではなく、口腔内全体のケアのために基本ですね。そして、「詰め物・被せ物と歯の境目部分」は見えない段差があるので、特に念入りに歯ブラシをあててブラッシングすることが大切です。

 

②定期的な歯科検診を。

歯科医師や歯科衛生士によるお口の中の点検で、詰め物・被せ物の状態をチェックしてもらえます。その際二次むし歯の初期症状がみられれば進行する前に治療ができ、痛い思いをすることも少なくなりますね。そして定期検診は二次むし歯に限らず、通常のむし歯や歯周病の予防にもぜひ受診をオススメします。

 

③材質にこだわる。

先ほどインレーやクラウンの材質について一覧でご紹介しました。その中でもジルコニアやセラミックは銀などと比べると、歯垢(プラーク)が付着しにくいため二次むし歯のリスクを減らすことができます。更に審美的で寿命が長いため、総合的に考えても材質の選択にこだわることも予防の1つです。

 

 

以前のブログでもお話しましたが、12歳の永久歯のむし歯数に関して、ここ20年の間に一人あたりのむし歯数の平均は2本近く減っています。この理由としては各自治体でのフッ化物塗布事業の広まりや、歯みがき粉・フロスなどのケアグッズの普及があげられます。しかしながら二次むし歯に関しては依然として罹患する患者さんが後を絶ちません。今ブログをご覧になっている皆さん、鏡を片手にお口の中を覗いてみてください。もし1か所でも詰め物・被せ物の歯があれば要注意です。先ほどご提案した3つの方法を実践し、少しでも二次むし歯のリスクを減らしていきましょう!

 

 

🦷歯の豆知識🦷

突然ですが最後にクイズを1つ。

 

歯がお口の中で占める表面積の割合は全体のどのくらいでしょうか?

 

これを患者さんに聞くと、「90%」など高い数字を回答する方が多いです。ところが、お口の中で歯の占める割合はたったの25%程度なんです。そして残りの75%は舌や頬の内側の粘膜、歯肉などが占めています。ちょっとビックリされた方も多いのではないでしょうか。もっとわかりやすくいうとお口の中で歯が占める割合はたったの1/4、そしてその他が3/4も占めるのです。ということは、むし歯菌などの細菌類は歯だけのケアをしていても排除できないということですね。すなわち、舌表面や歯肉などもケアをすることが大切です。

 

そこでオススメしたいのが、当院ブログでも何度か登場している以下のような口腔ケアグッズです。

 

フロスは歯と歯の間や歯と歯肉の境目に付着した歯垢(プラーク)を掻き出すのに一役買ってくれます。歯ブラシの毛先では届かない場所にスッと入ってくれるので、ケア後はとてもスッキリしますよ。

 

続いて、舌ブラシです。舌表面の汚れを落とし口臭予防にも最適です。

 

そして、当院で販売してから継続して患者さん人気の高い“モンダミンハビットプロ“、洗口液ですね。いつもの歯磨きのあとにこちらでブクブクうがいをするだけです。歯の表面はもちろんのこと口腔内全体を洗浄できるのでむし歯や歯周病予防に最適です。

 

 

 

 

 

 

 

もちろん一度に全てを取り入れてしまうと、どうしても面倒になりサボりがちになってしまいます。ケアグッズの数が少なくても、まずは「継続すること」が大切です。フロスでも、舌ブラシでも、洗口液でもどれか1つでも良いので、毎日の歯磨きにプラスしてみてはいかがでしょうか。どれを選んだらいいかわからない、という方はぜひビバ歯科・矯正小児歯科のスタッフまでご相談下さい。患者様のお口の中の状態にあわせてケアグッズをご提案させていただきます。