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インプラントのメインテナンスしていますか?

こんにちは! JR総武線東船橋駅南口ロータリー内にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

当院の院長関本は日本口腔インプラント学会専門医ということもあり、日常的に院内でインプラントのオペが行われます。それまで何らかの理由で一部の歯が欠損していたり、ブリッジや入れ歯で不便を感じていたりした患者様はインプラントのオペを終え、自分の歯のように食事や会話ができるようになりとても喜んでくださいます。しかし、このインプラント、オペが終わり自身の歯のように噛めるようになったとしても、それで終わりではないのです。インプラント治療を受けた方は通常の定期検診同様に、インプラントの定期検診も必要なんですよ。

 

インプラントも病気になります

当院ではインプラント治療の際に、術後の注意点を書面でご案内しております。多くの患者様がインプラントの定期検診にお越しになりますが、中には何年かが経過すると「痛くないから」、「特に違和感がないから」、といって、徐々に定期検診に来られなくなってしまう患者様もいらっしゃいます。そして次にいらっしゃるのは、何かしらトラブルが起きた時です。

インプラントは、噛むところから歯の根っこ当たる部分まで全て人工物でできています。そのためインプラント自体は細菌に強く感染症になる恐れはありません。しかし、インプラントが埋まっている場所を考えてみましょう。インプラントは歯ぐきに埋まっておりこの歯ぐきは人工物ではありません。つまり天然の歯と同様に人体の一部ですから、細菌に侵される恐れがあります。いわゆる“歯周病”です。この歯周病は、30歳以上の成人のおよそ8割がかかっていると言われる国民病の1つです。

歯周病は歯の根元まわりに付着した細菌がまず歯ぐきを炎症させて出血や腫れを起こします。いわゆる「歯肉炎」です。これが悪化すると顎の骨が溶けてなくなってしまう「歯周炎」すなわち“歯周病”になります。ちなみに、初期の症状は、『口臭が気になる』、『歯に食べ物が挟まりやすい』、『歯ぐきの色が悪くみえる』などがあげられます。普段から自分のお口の状態を把握し定期的に歯医者さんでの検診を受けていればすぐに発見できますが、お口のケアを疎かにしているとなかなか初期症状に気が付くことができず、病気の発見が遅れがちです。その結果、歯を支える歯槽骨まで破壊され溶かされてしまい、気が付いたときには歯が抜け落ちてしまうのです。

そしてインプラントの歯周病も天然歯と似たように進行していきます。インプラントに付着した歯垢(プラーク)が周りの歯ぐきを炎症させて出血や腫れを引き起こします。これが「インプラント周囲粘膜炎」です。これが悪化すると顎の骨にも炎症が及ぶインプラントの歯周病すなわち「インプラント周囲炎」になるのです。このインプラント周囲炎が進行すると顎の骨が溶かされ、最後にはインプラントが抜け落ちてしまいます。

歯周病を進行させるリスクファクター

先ほど『インプラント自体は歯周病に感染するリスクはない』と書きました。なぜならばインプラントは人工物だからです。しかし、インプラントの周りの歯ぐきは歯周病に感染するリスクが高いです。なぜなのでしょうか。

 

それはインプラントには歯根膜がないからです。歯根膜とは歯と歯槽骨の間にあって以下のような働きをしてくれます。

 

  • 歯ぐきや骨に栄養を供給する

→歯根膜がないと栄養が運ばれず免疫力がないため感染リスクがあがります

  • 歯にかかる力を吸収、緩和し歯槽骨に伝わる力を和らげる

→歯根膜がないとこのクッションの働きがないため、歯槽骨が噛む力のダメージを受けやすくなります

 

なお、その他にも歯周病を進行・悪化させるリスクファクターがあります。

 

  • 喫煙

タバコに含まれるニコチンが血管を収縮させて歯ぐきの血行不良を引き起こします。またタバコに含まれる一酸化炭素が歯周組織の酸素不足を引き起こします。その結果歯周組織は栄養不足となり細菌への抵抗力が低下し歯周病を悪化させます。

  • 歯ぎしり

歯周組織は横からの力には特に弱く大きな負担がかかります。

  • 口呼吸が習慣化している

口の中が乾燥しプラークがつきやすくなります。

  • 不規則な食習慣

柔らかいもの、甘いものばかり食べる習慣は歯周病の原因となるプラークを増殖させやすくします。また栄養の偏りは歯周組織の抵抗力を弱めます。

  • ストレス

精神的なストレスを抱えると身体の抵抗力が弱くなります。

 

いかがでしたか。まずは歯周病のリスク要因をのぞくことはもちろん、毎日のセルフケアがお口の中の健康を維持するのに欠かせません。そしてそれと並行して年に1回の歯医者さんでのプロによるメンテンナンスを受けるようにしましょう。当院でも以下の流れでメンテンナンスを行っていますのでぜひご相談くださいね。

 

~ビバ歯科・矯正小児歯科でのメンテナンス~

1.レントゲン撮影

インプラント周囲の骨の状態や天然歯、周囲の骨の状態を確認します。

2.嚙み合わせのチェック

色のついた紙を噛んで、歯全体の嚙み合わせのバランスを確認します。不具合がある場合には調整を行います。

3.口腔内全体のチェック

歯・歯ぐき・粘膜の状態を確認し、汚れや炎症がないか確認します。さらに、インプラント自体に破損がないか調べます。

4.歯のクリーニング

特別な器械をつかって、歯についた汚れや歯石を落とし、インプラント周囲炎や歯周病を予防します。インプラントの被せ物(上部構造)を外してクリーニングをしたり、時に被せ物を止めているスクリューの交換などを行ったりします。

5.ブラッシング指導

普段の歯の磨き方について患者様からヒアリングさせていただき、改善点があれば歯科衛生士より提案させていただきます。

 

費用と時間をかけてせっかく入れたインプラント、少しでも長くそして気持ちよく使っていきたいですね!

 

🦷過去の参考ブログ

ブログ「インプラントって何だろう?

 

🌼この時期”ヒートショック”にご用心

急激な温度の変化によって血圧が急に上下して心筋梗塞や脳梗塞、脳内出血、大動脈解離などを引き起こすのがヒートショックです。ヒートショックは、冬場の入浴時など暖房のきいた部屋から冷えた脱衣所へ移動し、熱いお湯に浸かったときなどに起こります。この時の血圧の変化をみてみると、まず暖かい部屋から寒い脱衣所へ移動する際、熱を奪われないように血管が縮み血圧が上昇します。その後熱いお湯につかると血管が広がり急激に血圧が下がります。このように短時間の間に血圧が何度も変動することになり心臓に負担がかかるのです。なお脱衣所の他に、トイレも冬は特に冷えているので注意が必要です。

入浴時やトイレの際のヒートショックを防ぐには普段生活しているお部屋と脱衣所、トイレとの温度差をなるべく小さくすることです。

  •  脱衣所やトイレに小型の暖房器を置いて暖め温度差をなくす
  •  お風呂場の床にマットやスノコを敷く
  •  お風呂場に浴室暖房を設置したり、シャワーでお湯を溜めたりするなどし、浴室全体を暖めるようにする
  •  トイレに暖房便座を設置する

 

特にヒートショックを起こしやすい人は65歳以上の高齢者に多いと言われていますが、高血圧や糖尿病などがあり動脈硬化のリスクがある人や、肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈の人も起こしやすいと言われています。高血圧や糖尿病は自覚症状がないまま進行していくので、健康診断は必ず受診し、特に血圧が高めの人は毎日血圧を測るようにしましょう。またご家族の中に高齢者や上記疾患をお持ちの方がいる場合には、浴室やトイレで倒れている危険もあります。声をかけたり様子を見に行ったりするなどして気にかけてあげると安心です。