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こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

先日次のように訴える患者様がご来院しました。

「舌に変な“できもの“がある。痛みはないけど心配だ」

 

近年こういったお悩みからご来院される患者様が増えました。数年前に有名なタレントさんが口腔がんを公表されたことで話題になり関心をもつ方が増えたからかもしれません。ただ先の患者様の訴える“できもの”というのは正常な組織の一部で特に治療は必要としないものでした。患者様はもちろん私たち歯科スタッフも安堵したのは言うまでもありません。

とは言え、お口の中はとても複雑で、健康状態によって歯茎の色が変わったり口内炎ができたりと繊細でもあります。そこで今日は舌の“できもの”（実際には正常な組織）について紹介したいとおもいます。部位的には舌がんと勘違いしやすいものです。ぜひ最後までご覧くださいね。

 

舌の小さな突起たち

鏡を見ながらあっかんべーをして舌を見てみましょう。すると舌の表面に小さな突起が多数見えませんか？見えない方はもっと思い切り、ベーっとしてみてください。これらの小さな突起は舌乳頭（ぜつにゅうとう）と呼ばれる粘膜で、次の4種類に分類されます。

 

糸状乳頭（しじょうにゅうとう）

舌表面の大部分を覆っており白くみえる部分です。白く見えるのは舌の表面の角質層が堅くなったためですが、その見た目から舌の汚れである舌苔（ぜったい）と混同されやすいです。

茸状乳頭（じじょうにゅうとう）

舌表面の広範囲にわたって存在するブツブツとした丸く赤い部分です。その下の血液が透けて見えるので赤い色をしています。

 

葉状乳頭（ようじょうにゅうとう）

舌の奥の側面部分にみられるひだ状の乳頭です。左右の舌の側面に存在します。

 

有郭乳頭（ゆうかくにゅうとう）

舌の奥に逆Ｖ字状に存在する直径2㎜前後の大きな乳頭です。左右合わせて10個前後見られます。

あなたが確認した“突起”はどれに当てはまりましたか？

通常舌を出して目視できる乳頭は糸状乳頭と茸状乳頭ですから、舌の付け根付近にある葉状乳頭や更に奥にある有郭乳頭が見えた人は、思い切りあっかんべーをしてくれた証拠ですね！

 

口腔がんとの見分け方

繰り返しになりますが、葉状乳頭や有郭乳頭は思い切り舌を突き出さない限り目にしない部分です。そのためオーラルケアに力を入れている人ほど舌の異常に敏感です。特に“有郭乳頭”はその大きさから、患者様の中にはとても驚いて当院に駆け込んでくる方もいらっしゃいます。ちなみにまず疑われるのが口腔がん（舌がん）の可能性です。ただ葉状乳頭や有郭乳頭で正常な組織の場合には必ず左右対称にあります。逆に左右いずれかにできた“できもの”の場合には腫瘍である可能性が高く注意が必要です。

なお口腔がんの半数を舌がんが占めますが、その多くが舌の側面や裏側にできます。よって葉状乳頭は舌がんと疑われることが多いです。

 

ただし自己判断はおすすめしません。もし少しでもお口の中に“異常”があればできる限り早くかかりつけの歯科医院に相談しましょう。中には「何でもなかったら申し訳ないので・・」と受診を迷われる患者様もいらっしゃいますが、私たち歯科スタッフとしては「何でもなくてよかった！」となります。患者様としても長い時間不安を抱えて生活するよりも早めに解決したほうが心穏やかに過ごせますよね。

なお、ビバ歯科では以前よりお口の中の“できもの”に関するブログを書いています。そして「ブログを読んで気になった」と言ってご来院される患者様も少なくありません。特に多くの方に読まれているブログを以下にご紹介しますのでぜひ参考にしてくださいね。

 

【“できもの”に関するブログ】

お口のなかのコブ、放置して大丈夫？
舌にぷっくりとデキモノ？～舌線維腫
お口の中に水ぶくれ？～粘液嚢胞

 

最後に

「〇〇についてブログに書いてほしい」などのリクエストや「△△って何？」などのご質問も随時受け付けております。以下いずれかよりぜひご連絡いただければ嬉しいです！

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