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花粉症の人は要注意!口腔アレルギー症候群

こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。ようやく残暑も落ち着きいよいよ秋本番ですね。秋と言えばやはり「食欲の秋」。サンマ、さつまいも、栗、柿などなどあげればきりがないですね。ところでみなさんは、特定の果物や生野菜などを食べた後に、唇や舌がヒリヒリと痛んだり、喉の奥がイガイガ痒くなったりしたことはありませんか?その症状はもしかすると、口腔アレルギー症候群(OAS:oral allergy syndrome)かもしれません。味覚の秋を安全に堪能するためにぜひ本ブログをお読みくださいね。

 

口腔アレルギー症候群とは

症状

特定の果物や野菜などを食べたときにお口の中にピリピリとした刺激や痛みを感じたり、喉の奥がイガイガして痒くなったりすることがあります。これが口腔アレルギー症候群です。該当の食物を摂取後15分以内に起こります。

多くの場合軽いアレルギー反応で終わりますが、中には重症化して呼吸困難や腹痛・下痢などの症状が出る場合もあります。そして最悪の場合にはアナフィラキシーショックを起こし血圧の低下・意識の低下など命の危険にさらされることもあります。

 

花粉症との関係

実は口腔アレルギー症候群は花粉症と密接な関係にあり、花粉症の方は口腔アレルギー症候群を合併する頻度が高いことが分かっています。それぞれの花粉症に対するアレルギー反応を起こす可能性がある食べ物は以下の通りです。

 

◆ヒノキ科(スギ・ヒノキ)
トマト

◆イネ科(オオアワガエリ・カモガヤ)
メロン・スイカ・トマト・じゃがいも・玉ねぎ

◆カバノキ科(ハンノキ・シラカバ)
リンゴ・モモ・イチゴ、メロン、スイカ、キウイ、大豆、ヘーゼルナッツ

◆キク科(ブタクサ・ヨモギ)
スイカ・メロン・キウイ・トマト・人参・セロリ・ピーナッツ

※必ずしも全ての方に当てはまるわけではありません。必ずアレルギー専門医に診てもらいましょう。

 

なぜ花粉症の人に?

ところで、「どうして花粉症と食べ物のアレルギーが関係あるの?」と不思議に思いませんか。実はこれについては交差反応が関係しています。交差反応とはそのもの自体の見た目は全く違うにも関わらず(ここでは花粉と食べ物)、双方のアレルゲン(アレルギーの原因物質)の構造がよく似ているため体がアレルギー物質と認識してしまいアレルギー反応が出てしまうことです。つまり花粉症の人には花粉のアレルゲンに対する抗体がありますが、花粉と果物や生野菜のアレルゲンの構造が類似しているため、花粉の抗体が果物や生野菜に反応してお口の中でアレルギー反応が起きてしまうということです。

 

花粉症がない人も油断禁物

口腔アレルギー症候群は花粉症がない人にも発症することがあります。特に、ラテックスアレルギー(ゴム手袋過敏症)、薬剤アレルギー、気管支喘息がある人は発症の頻度が高いと言われています。特にラテックスアレルギーがある人はショックなどの全身症状を引き起こす危険があり注意が必要です。

 

ラテックスアレルギー

ラテックスアレルギーはゴム手袋などのラテックスを含む製品に触れた際に痒みや発赤、水泡などが生じます。特に蕁麻疹が最も多い症状です。そしてラテックスアレルギーの方にとっては特に交差リスクの高い食品として「アボガド・バナナ・栗・キウイフルーツ」があげられます。これらのフルーツを食べると交差反応が起こり、アレルギー症状が出るためラテックス・フルーツ症候群と呼ばれています。なお口腔アレルギー症候群の症状はお口の中だけと限局的なのに対して、ラテックス・フルーツ症候群は全身の蕁麻疹やアナフィラキシーを起こすこともあるため特に注意が必要です。

なおラテックス製のゴム手袋は感染予防として医療現場で使用されています。実際、伸縮性・柔軟性に優れているためビバ歯科でもラテックス製のゴム手袋をスタッフは着用しています。ただしラテックスアレルギーのある患者様のお口を触れてしまうとその部分の粘膜がヒリヒリしたり腫れたりしてしまうことがあります。そのためビニール製やニトリル製の手袋も常備しています。患者様の命に関わることですのでアレルギーがある方は診療前に必ずお申し出ください

 

どうしたら良いか?

口腔アレルギー症候群は果物や野菜をしっかりと加熱処理すれば症状は出にくいと言われています。とは言え、アレルギーは侮れません。特定の食べ物を摂取した際にお口の中に違和感があればぜひアレルギー専門医を受診するようにしましょう。

 

歯磨き粉が原因と思われる例も

写真は口蓋(こうがい)の様子です。口蓋とはお口を開けたときの天井部分のことです。患者様は「お口の中がピリピリする」というお痛みを訴えられて来院されました。診察したところ、写真のように発赤やびらんが確認できます。この患者様の場合、ハーブ入りの歯磨剤が原因のようで歯磨剤の使用を中断したところ症状は落ち着きました。

 

さて今回のブログでは口腔アレルギー症候群についてお話しました。アレルギーは初期対応が遅れると命をも脅かす怖いものです。食事をしていて何か異常を感じたら、すぐに吐き出しアレルギー専門医に相談をするようにしましょう。

 

最後に

「〇〇についてブログに書いてほしい」などのリクエストや「△△って何?」などのご質問も随時受け付けております。以下いずれかよりぜひご連絡いただければ嬉しいです!

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医院概要

医院名 ビバ歯科・矯正小児歯科
住所 〒273-0002
千葉県船橋市東船橋1-37-10
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最寄り駅 JR総武線「東船橋駅」南口 徒歩30秒
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