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乳歯の虫歯
こんにちは。
千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。
乳歯が虫歯になっても永久歯が生えてくれば抜けるし、痛みがないならそのままでも大丈夫だと思ったことはありませんか?実はそれ、放置しておくととても危険です!
今回は乳歯の虫歯が永久歯にどんな影響を及ぼすのかお伝えしていきます。

目次
乳歯と永久歯の違い
構造の違い
➀エナメル質・象牙質が薄い
乳歯は虫歯ができると一気に神経まで進みやすいです
②神経(歯髄)が大きい
乳歯は内部の神経が大きいので、少しの虫歯でもすぐ痛み・炎症に繋がります
③色が違う
乳歯:白くてやや不透明(ミルク色)
永久歯:やや黄色みがある
④歯の大きさ・形
乳歯:小さくて丸みがある
永久歯:大きくてしっかりした形

根っこの違い
乳歯は永久歯が生えると自然に吸収されて抜けますが、永久歯は基本的に吸収されません。
虫歯リスクの違い
乳歯は柔らかく、神経が近いため進行がとても早いです。永久歯は乳歯よりは強いですが、一度ダメになると戻りません。
乳歯が虫歯になると
永久歯の質が悪くなる(形成不全)
乳歯の根っこの先には次に生えてくる永久歯の「歯のもと」があります。
そこに虫歯の細菌や炎症が及ぶと
・エナメル質がうまく作られない
・表面が弱い・ザラザラする
・白く濁る、または茶色く変色する
といったエナメル質形成不全が起こることがあります。

こうなると虫歯になりやすかったり見た目にも影響が出ます。
永久歯の生える位置がズレる
乳歯は永久歯のガイド(案内役)のような存在です。虫歯が進行し、早く抜けてしまったり、根が壊れてグラグラになると、周りの歯が倒れこんでしまい、永久歯のスペースがなくなり、ズレた位置・向きで生えてくるため、結果として歯並び・かみ合わせの乱れに繋がります。
永久歯の生えるタイミングが狂う
虫歯による炎症は、永久歯の発育にも影響します。乳歯が早く抜けすぎると永久歯が未成熟のまま出てきたり、逆に炎症で邪魔されると生えてくるのが遅くなります。タイミングがズレることでさらに歯並びが乱れやすくなります。
虫歯菌が引き継がれる
口の中の虫歯菌が多い状態だと、生えてきたばかりの永久歯がすぐ虫歯になります。特に生えたての永久歯は柔らかく、とても弱いので影響を受けやすいです。
虫歯の進行度
虫歯の進行度によって症状が変わってきます。お子さんのお口の中は以下のものに当てはまっていませんか?
C0
・表面が白く濁るだけ
・痛みなし
この段階ならまだ安全圏です。フッ素、ブラッシングで再石灰化※が期待できます。
※再石灰化:食事などで酸性になり、歯から溶け出したカルシウムやリン酸が、唾液の働きによって再び歯の表面に沈着し、修復される自然な自己修復作用のこと
C1(エナメル質の虫歯)
・表面に小さな穴や黒ずみ
・まだ痛みはなし
経過観察も可能ですが要管理。乳歯は進行が早いので、放置はNGです。定期チェックをしてください。

C2(象牙質まで進行した虫歯)
・冷たいものでしみる
・見た目も黒く、大きくなる
乳歯は象牙質が柔らかく、神経までの距離が近いため、一気に進行しやすく永久歯への影響リスクが現実的になります。基本的には治療が必要なラインになります。

C3(神経まで到達した虫歯)
・強い痛みが一度出て消えることもある
・内部で感染が進行
この段階まで来ると、完全に危険ゾーンです。この段階で以下のことが起こります。
・歯の根の先に膿が溜まる
・永久歯のエナメル質成形に影響
・歯の早期喪失リスク
この場合、神経の治療か抜歯が検討されます。

C4(歯が崩壊)
・歯の形がほぼなくなる(神経が死んでいるため痛みがないケースも多い)
この状態は感染源として残り続け、永久歯への悪影響が出やすいです。

まとめ
・C0、C1:管理できれば安全圏(ただし油断は禁物)
・C2 :治療を検討する分岐点
・C3、C4:放置は危険大!永久歯にダメージが出やすい

チェックポイント
これを機にお子さんのお口の中をチェックしてみてください。
色の変化
歯の色は重要なサインです。
・白く濁る→初期虫歯の可能性(要観察)
・茶色、黒っぽい→虫歯が進行しているサイン(要受診)
・歯の一部だけ色が違う→内部で虫歯が進行している可能性あり
⚠️ポイント
「黒い=全部虫歯」ではありませんが、乳歯は進行が速いので早目の受診をお勧めします。

穴・形の変化
・小さな穴、くぼみがある
・溝が黒く深くなっている
・歯の一部が欠けている、崩れている
→見た目の形はかなり重要で、このあたりはC2以上の可能性が高いサインなので基本的に治療が必要なケースが多いです。
におい
・特定の歯だけ触ると臭う
・口臭が強くなった(以前より明らかに違う)
→虫歯が進行していくと、細菌や腐敗物のにおいが出ます。意外と見逃されますが、かなり重要なサインです。痛みがなくてもにおいがある場合は虫歯が進行している可能性が大きいです。
食事中の変化(子供の行動)
・片側ばかりで噛む
・硬い食べ物を嫌がる
・食べるのが遅くなった
・急に甘いものがしみるという
→痛みが出る一歩手前かすでに進行しているサインです。

歯ぐき・周囲の異変
・歯ぐきが腫れている
・押すと痛がる
・ニキビみたいな膨らみ(フィステル※)がある
※フィステル:歯の根っこや歯周ポケットの奥にたまった膿が、歯ぐきを突き破って排出する小さな穴のこと。一見口内炎のように見えますが、通常は痛みが少なく、自然に治りません。放置すると骨が溶けたり、再発を繰り返したりする感染のサインです。

→C3(神経まで進行)レベルの可能性があります。
まとめ
乳歯の役割は
・永久歯の質を決める→強さ、色が左右される
・永久歯のガイド→乳歯があることで正しい位置に永久歯が生える
・顎の発達→噛むことで顎の成長を促す
・咀嚼、発音→食べる、話すの基礎となる
「どうせ抜けるから大丈夫」は実は危険で、乳歯は単なる”永久歯までの仮の歯”ではなく、永久歯の土台となる大事な歯です。将来生えてくる永久歯の道しるべ(スペース確保)や、正しい嚙み合わせ・発音の習得、顎の骨の成長を促す非常に重要な役割を担います。
お子さんの将来の歯の、ひいては全身の健康のためにも、少しでもお口の異常を感じたら早めの受診や定期検診などでプロのチェックを受けることをお勧めします。
お口のことで気になることがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
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