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快適な歯科治療~笑気麻酔

こんにちは!

千葉県船橋市東船橋にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。

以前のブログで歯医者さんの麻酔の種類についてお話しました。その時は主に治療部位に注射針をさす麻酔が主でしたが、実は“針のない麻酔”というのが存在します。それは“笑気麻酔”です。「注射が大好き」という患者様はあまりいらっしゃいませんから、何とも魔法のような麻酔です(笑)本ブログにて詳しくご紹介しますのでぜひご一読くださいね。

 

笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)ってなに?

字だけみると“笑った気になる麻酔”ということで、『なにそれ、ちょっと怪しいんじゃないの?』と思われそうですがご安心ください。

笑気麻酔とは睡眠・鎮静・鎮痛作用を持つ笑気を吸入することでリラックスした状態になり痛みを感じにくくなる吸入麻酔薬の一種です。正式には『笑気吸入鎮静法』と言います。成分比は30%程度の笑気ガス(亜酸化窒素)と70%以上の酸素で、注射針を刺すことなく横になった状態でゆっくりと鼻で呼吸をしながら吸入します。そのため患者様へのご負担はほとんどありません。笑気麻酔は吸入後数分で効果があらわれ、体がぽかぽかしたり、少し頭がボーとしたりしてきますがこれは鎮静状態になったサインです。また呼吸器や循環器への影響もほとんどないため基礎疾患のある患者様も安心安全に使用できます。そのため、切開や抜歯などへの恐怖心が強い方には笑気麻酔はとても有効です。

 

そもそも歯医者さんでの治療はどこか恐怖を感じる方が少なくないと思います。そして実は歯科治療中の気分の悪さや血圧の上昇といった不快感はほとんどがそれら不安心・恐怖心からきているといっても過言ではありません。そういった治療時の患者様のストレスを和らげることがこの笑気麻酔の効果です。

 

 

笑気麻酔をオススメしています

ビバ歯科・矯正小児歯科では以下のような患者様には積極的に笑気麻酔による治療をご案内しております。お子様に使用できる安全性の高い麻酔です。ぜひご来院時にはご相談下さい。

 

循環器疾患のある方

高血圧症・不整脈・狭心症などの疾患がある方は身体的ストレス(痛み)や精神的ストレス(不安)によって、血圧や心拍数が変動する恐れがあります。しかしながら笑気麻酔の効果によりこれらストレスを大幅に軽減させ急激な血圧上昇や不整脈の発生を予防することができます。

 

歯科治療に強い恐怖心を感じる方

歯科特有の機械音などを苦手とする患者様は少なくありません。そういった方々は過呼吸発作や脳貧血発作を引き起こす可能性があります。笑気の吸入によりリラックスした状態で治療に臨めば偶発症の発症を防げます。

 

嘔吐反射の強い方

嘔吐反射とは「オェ!」となる、“えずき”のことです。歯医者さんでの治療はお口を開けた状態が続き、更には様々な器具がお口の中に入り口腔粘膜や歯に触れます。しかし嘔吐反射が強い方にはこの歯医者さんでの治療時間がとても辛いものです。そこで笑気麻酔の鎮静作用により意識を鈍らせてあげることで嘔吐反射を緩和させます。

 

外科手術をする方

むし歯の治療であれば問題なく行える方でも、インプラントや親知らずの抜歯など外科的処置をする場合には強いストレスを感じることもあります。安心して手術に臨めるように笑気麻酔はオススメです。

 

よくある質問

 注射の麻酔はしなくていいの?

いいえ、注射の麻酔いわゆる局所麻酔は必要です。

笑気麻酔にも軽度な鎮痛作用はありますが、より確実に痛みをとるためにも注射の麻酔をします。しかしながら、局所麻酔の前には表面麻酔をするためご安心下さい。

 

笑気麻酔は意識がなくなるの?

いいえ、なくなりません。笑気麻酔は患者様を眠らせることなく“リラックス”状態にさせる方法です。よって、患者様には意識がありオペ中も歯科スタッフの声が聞こえます。

ちなみに笑気ガスの濃度をあげていくと医科でいう全身麻酔です。この場合には意識はなくなります。

 

笑気麻酔の後はすぐに帰宅できるの?

安全のため吸入を終えたあとしばらくは院内で安静にしていただきます。意識がはっきりし問題なく歩行ができればすぐにお帰りいただけます。

 

笑気を吸うとどんな感じになるの?

患者様によって様々です。よく聞かれるのは「気分がよくなる」、「手足がジンジンしてくる」、「体がポカポカする」、「眠くなる」などです。

 

笑気麻酔が使えない場合はあるの?

笑気麻酔は非常に安全性が高く、鼻呼吸ができればお子様でも使用可能です。しかし、以下の方は注意が必要なため、事前に歯科スタッフまでご相談下さい。

 

・中耳炎の治療中の方

血液中の笑気は空気を含む空間に移行しやすい性質があります。そのため中耳炎などで耳管が閉鎖している患者さんの場合、耳に笑気が溜まり、内圧が上昇し痛みがでることがあります。

 

・妊娠初期の方

動物を使った研究で笑気が催奇形性を有するという報告があります。そのため妊娠初期の方は赤ちゃんの健康のためにも使用を避けたほうが良いです。

 

・2ヶ月以内に眼科手術をされた方

網膜剥離の手術を受けて眼内に医療用ガスを注入されている患者様が笑気を吸った場合、もともとのガスと笑気が置き換わって眼圧が上昇することがあります。ただしこれらは高濃度の笑気を利用する全身麻酔時に危惧されることで、歯科での笑気吸入鎮静法で用いる濃度であればほとんど問題ありません。

 

・過呼吸発作の既往歴がある方

過呼吸発作は精神的ストレスが原因で発症します。そのため鎮静効果のある笑気は過呼吸の発作予防に最適です。しかしながら中には笑気吸入を意識しすぎて過呼吸となる患者さんもいらっしゃいます。そのため積極的には使用しない方が良いです。

 

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いかがでしたか?

歯科治療が苦手な患者さんがより安心して治療にのぞむための心強いアイテム、それが“笑気麻酔”です。ビバ歯科では患者さんからの同意があれば積極的に活用しています。ぜひご相談下さい。