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ランパセラピーの効果

船橋市東船橋のビバ歯科・矯正小児歯科の関本です。

 

当院で行っている成長発達期の子供達の矯正治療の一つに、ランパセラピーがあります。

不正咬合・歯列不正の子供達に共通する特徴として、上下顎骨の前方への成長不足があります。上下顎骨の成長不足により顎骨に歪みが起こり、次いで歯が並ぶスペースの不足が起こり歯列不正が引き起こされています。すなわち歯列の乱れというのは原因ではなくて、上下顎骨の成長不足からくる結果に他なりません。

そして顎顔面骨格の形態は呼吸に大きな影響を与えることから、不正咬合・歯列不正の子供達の中には呼吸の問題を抱えている子供たちが少なからずいます。その子供達は、時に鼻・副鼻腔炎などの鼻呼吸に問題を抱えていたり、あるいはイビキ・無呼吸などの睡眠時の呼吸に問題を抱えていたりします。時には上記の両方の問題を持っている子供達もいます。

 

鼻呼吸障害の問題点や成長期のイビキ・無呼吸から引き起こされる問題点については、別の機会にお話しするとして、今回は簡単に新聞記事をご紹介するにとどめておきます。

下記は過去に読売新聞の健康欄に掲載された、子供のイビキ・無呼吸にかかわる記事ですが、その記載からも成長期にイビキ・無呼吸などの睡眠時呼吸障害があると深い睡眠層に入れなくなり、成長ホルモンの分泌不足に陥ることが記載されています。

そのような成長期の呼吸の問題を抱えている子供たちの顎顔面骨格を改善することにより、結果的に呼吸の問題の改善につなげる治療法がランパセラピーです。

 

ランパセラピーは吉祥寺こども診療室の三谷先生が開発された治療法で、上顎骨をマスクを利用することにより上前方に牽引することを主体とする治療体系です。当院でもこの治療法を選択された子供達の多くが、鼻・副鼻腔炎やイビキ・無呼吸の改善を達成されています。

 

下記は最近、ランパセラピーの1回目のクールが終わったお子さんの側方の頭蓋骨のレントゲン(セファロレントゲン)です。術前に比べて新しいレントゲンの方が、気道が広くなっていることが観察されます。もちろん患者様のお母様から了解を得てレントゲンを掲載させていただいています。

まだまだこのお子さんは治療を継続しなくてはならないのですが、治療の初期段階でこのような変化が起こりこのお子さんは術前にあったイビキ・無呼吸も改善しています。

当院ではランパセラピーや歯槽骨の拡大矯正を受けられるお子さん達に、睡眠呼吸検査を受けていただくようにお勧めしています。

このレントゲンのお子さんのケースでは、睡眠呼吸検査に下記のような変化が認められました。

 

ランパ治療前

ランパ治療前

ランパ1クール後

ランパ1クール後

このようにランパセラピーでは、従来の矯正治療では起こしえないような、良い意味での顎顔面骨格の変化が起こり、引いては呼吸系の改善につながっていきます。

 

もしこのようなランパセラピーにご興味のある方がいらしたら、是非、ご相談ください。