ブログ・審美歯科
【白くしませんか?】歯の黄ばみ・くすみ・変色
こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。
気が付けば3月も中旬に差し掛かりますね。日中は日差しが暖かく春の訪れを感じます。ちなみに、あなたは春の花と言えば何を思い浮かべますか?桜や梅などたくさんありますが、筆者はチューリップが大好きです。なぜなら赤、白、黄などたくさんの色がありその違いも楽しめるからです。この時期は入学式・就職など新たな門出を迎えることもあり花を目にする機会も増えそうですね。
ところで、ビバ歯科では春が近づくと“ある治療”の相談が増えます。それはホワイトニングです。患者様から話を伺うと「写真を撮る機会が増えるので歯を白くしたい」という方が多いです。花の色の鮮やかさは素敵ですが、やっぱり歯は白さを保ちたいですよね!そこで今日は歯が変色する原因とその対処法についてお話します。ぜひ最後までご覧くださいね。
目次
歯の変色の原因

歯の変色には大きくわけて2つの原因があります。それは「歯の表面の変色」と「歯の内部からの変色」です。実際の写真を添えてお話しますので参考にしてください。
◆表面の変色
色素による着色
いわゆるステインです。コーヒーやお茶、タバコに含まれる色素が歯の表面に付着することで黄ばんだり、くすんだりして見えます。

むし歯
初期むし歯になるとその部分が白く濁ったように変色します。そしてむし歯が進行すると茶色や黒色に変色します。

補綴物の影響
補綴物(ほてつぶつ)とは歯を失った場合に歯の機能を補うための詰め物や被せ物などのことです。例えば歯科用樹脂のレジンです。専門的にはコンポジットレジン修復法と呼ばれ比較的小さなむし歯の修復に使用します。むし歯部分だけを削り、レジンを詰めて光照射で硬化させ、あとは形を整えて終わりです。歯質を削る量が最低限で済み、更に歯型をとる必要がないため1回の治療で完結します。ゆえに患者様の負担が少ない治療です。しかしレジンはその性質上、吸水性があるため色素の濃い食べ物(カレー・赤ワイン等)を摂取すると少しずつ着色してしまいます。また銀歯のような金属を使った詰め物・被せ物では金属イオンが溶け出したことが原因で歯や歯茎に変色を起こします。


◆内部からの変色
神経を取った歯
歯の神経は専門用語で歯髄(しずい)と言います。歯医者では患者さんに対して「神経を取りましょう」と言うことが多いですが、歯髄は神経だけではありません。歯髄には神経線維の他、血管も含まれています。つまり「神経を取る」ということはこの血管も同時に取るということです。全身の血管同様に、歯の血管も栄養や酸素を届ける役目を担っているため、神経を取った歯は栄養不足になってしまいます。その結果、黄ばんだり黒ずんだりして変色します。ちなみに歯髄がない歯やその機能がなくなった歯は失活歯(しっかつし)と言います。神経を取った歯はもちろん、むし歯で神経が死んだ歯や打撲などの外傷により神経が死んだ歯についても歯髄が機能していないため失活歯と呼ばれます。

加齢
歯は通常年齢と共に黄ばんできます。それはエナメル質が長年の使用により摩耗するからです。下のイラストをご覧ください。歯の表面は「エナメル質」、そしてそのすぐ内側に「象牙質」があります。エナメル質は半透明で象牙質は黄色や褐色です。そのため私たちが普段見ている“歯の色”というのは半透明なエナメル質を通してみた象牙質の色です。加齢に伴いエナメル質がすり減り摩耗するため、より鮮明に象牙質の色が見えます。これが黄ばみの正体です。


抗生物質の服用
テトラサイクリン系抗生物質により変色するテトラサイクリン歯が代表的です。写真のように歯の際や歯面が褐色がかったり、縞状に変色したりする特徴があります。なお、特に注意が必要なのは歯の形成時期(0~8歳頃)のお子様や妊婦さんです。妊婦さん自身の歯に影響はないですが、お腹の中では胎児の乳歯の歯胚(歯の種のようなもの)ができ始めているため、お子様の乳歯の変色の原因になります。

原因別:歯を白くする方法
ここからは原因別に歯を白くする方法についてお話します。なお、白くなる度合いは患者様の症状により個人差があります。

①クリーニング
着色汚れを取るには歯科医院で行うクリーニングが最も効果的です。専門用語ではPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼び、専用の機器を使って普段の歯磨きでは落としきれない汚れを除去します。特にビバ歯科でも導入しているエアフローは歯面清掃に特化しておりおすすめです。微細なパウダー粒子を強力なジェット水流で歯面に吹き付けることで汚れを落とす優れものです。例えるなら高圧洗浄器のようなものですね。

②ナノケア
ナノケアはナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトを用いて、エナメル質に栄養(ミネラル)を補給するケアのことです。歯の表面には目に見えないようなミクロの傷がついています。このような微細な凹凸があるとプラークや着色汚れが付着しやすくなります。しかしナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイトによりミクロの傷を埋めて歯の表面を滑らかにすればプラークや着色汚れが付きにくくなります。(ザラザラは汚れが付きやすく、ツルツルは汚れが付きにくいということです)よって、ナノケアは着色汚れの防止的処置としておすすめです。
③治療
むし歯は放っておいて治るものではありません。まずはむし歯を治療しましょう。エナメル質に白濁が見られる初期むし歯の場合には長期に渡ってフッ素を塗布することで白濁が薄くなるなどの改善に期待ができます。また茶色や黒色に変色したむし歯は削ったあとにレジンやメタルフリーの詰め物・被せ物をすることで歯の白さを取り戻すことができます。
④詰め物・被せ物をする
被せ物は俗に言う差し歯のことです。その名の通り歯全体を覆うため、変色した歯を覆い隠すことができます。この時もメタルフリーのジルコニアやセラミックの素材がおすすめです。見た目の点からもですが、メタルフリーの素材を使うことで金属アレルギーのリスクがなくなるからです。


(おまけ)
セラミックもジルコニアもいずれも白く綺麗な素材です。ではどんな違いがあるのでしょうか?簡単に触れておきます。
〇見た目が美しいセラミック
セラミックは透明度が高く天然歯に近い見た目です。ただ強度は劣ります。そのため前歯に用いられることが多いです。
〇耐久性に優れたジルコニア
ジルコニアは光の透過性が低いため透明度は劣ります。しかし人工ダイヤモンドと言われるくらい硬い素材です。そのため噛む力が強くかかる奥歯に適しています。
ただし、被せ物をするためには土台となる歯を削る必要があります。むし歯の場合には仕方ありませんが、加齢やテトラサイクリン歯による変色など見た目だけを理由に安易に歯を削ることはおすすめできません。なぜなら歯を削ることは少なからず歯の寿命を縮めることになるからです。いわゆるオーバートリートメント(行き過ぎた治療)です。ご自身の悩みを解決するためにベストな方法を歯科医師とよく話し合うことをおすすめします。

⑤レジンのやり直し
小さなむし歯の修復に使われるレジンは、時の経過と共に汚れが目立ったり摩耗したりします。そこで古いレジンを除去し新たにレジンを付けることで白さを取り戻すことができます。ただし、レジンを付けなおす際に天然歯との接着部位を削る(整える)必要があるため、頻繁にやり直すことはあまりおすすめできません。歯は歯質が減るほど脆くなります。

⑥メタルフリーの素材に変える
金属を使った詰め物・被せ物は金属イオンが溶け出すことにより歯や歯茎に変色をもたらします。よって、メタルフリーの素材(ジルコニア・セラミック等)に付けなおすことをおすすめします。ただし、こちらもレジン同様に再度補綴物を装着する際に土台となる天然歯を削る(整える)必要があるため、歯質は減ることになります。残った歯質の量や状態によってはデメリットになるため歯科医師とよく相談して決めましょう。

⑦ホワイトコート
歯のマニキュアとも呼ばれるホワイトコートは、歯の表面を白いプラスチック素材でコーティングする処置です。歯そのものの色はそのままですが、歯の表面を覆って隠すことで白く見せる方法です。歯を削らないため患者様のご負担が少ないのが特徴です。ただし、ホワイトコートの効果は一時的なもので、食事や歯ぎしりなどによって取れてしまいます。そのため「一時的に歯を白く見せたい」といった方向けの治療です。

⑧ウォーキングブリーチ
失活歯(神経がない歯やその機能がなくなった歯)向けのホワイトニングで、主に前歯に適用されます。歯の裏側に穴をあけ、そこから歯の内部に漂白剤を入れて歯を内側から白くします。メリットは被せ物ほど天然歯を削る必要がないことです。逆にデメリットはどの程度白くなるかは施術してみないと不明なことです。
⑨ラミネートベニア
ラミネートベニアは歯の表面を最小限の範囲で削り、そこに薄いセラミックやジルコニアの補綴物を貼りつける治療です。被せ物のような強度がないため、主に前歯の見た目を整えるのを目的にしています。なお、ラミネートベニアは色見本を見ながら色を決められるため、他の歯に馴染む色の選択が可能性です。また形も整えられるため歯全体を綺麗にみせることが叶います。


⑩ホワイトニング
ホワイトニングは特殊な薬剤を歯の表面に塗布することで、歯を白くする治療です。歯科医院でおこなうオフィスホワイトニングと患者様ご自身でおこなうホームホワイトニングがあります。またこれら2つを組み合わせたデュアルホワイトニングもあります。どれを選択するかは患者様の生活スタイルにもよりますのでご相談ください。

⑪ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは歯の表面をレジンという歯科用プラスチックで覆う方法です。小さなむし歯の治療で穴を埋める際や歯が欠けてしまった際に使われます。被せ物やラミネートべニアのように歯を削る必要がないため、歯へのダメージが少なくすむのがメリットです。ただし、プラスチックのためそれ自体が変色したり、色の濃い食べ物をたべると着色したりすることがあります。

今日は歯の黄ばみや変色の原因とそれの対処法についてお話しました。もしかすると「歯の色なんて気にしていなかった」という方もいらっしゃるかもしれませんね。でもちょっと想像してみてください。あなたの目の前に初対面の人がいて、その人がニコっと笑った時、口元から白い歯が覗いたらどんな印象を持ちますか?「きれいな歯だな」と同時に「清潔感がある人だな」と思いませんか?そして逆に、煙草のヤニ汚れがこびりついた口元だったらどうでしょうか?喫煙に関する考えは人それぞれですが、清潔とは思わないですよね。有名なメラビアンの法則では人と人がコミュニケーションをとる際に、視覚情報すなわち見た目が55%の割合で相手に影響を与えると言われています。春は進学・就職などもあり新しい人との出会いも増えるでしょう。ぜひ白い健康的な歯であなたの魅力をさらに引き出してみませんか。歯の変色にお困りの方、ぜひビバ歯科にご相談くださいね!
最後に
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