ブログ・むし歯(一般歯科)・医科・歯科関連
唾液って実はすごい!知られざる8つの働き
こんにちは。
千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。
「唾液なんて、ただの水分」と思っていませんか?
普段はあまり意識しない唾液ですが、実は私たちの健康を支える大切な役割を担っています。
人は1日に約1~1.5Lもの唾液を分泌しているといわれています。これは500mLのペットボトル約2~3本分に相当します。
もし、唾液が十分に出なくなると、むし歯や口臭だけでなく、食事や会話にも影響が出ることがあります。
それでは、唾液の8つの働きを見ていきましょう。
目次
唾液の8つの働き
粘膜を保護する働き
唾液には、食べ物を飲み込みやすくしたり、むし歯を予防したりするだけではなく、お口の粘膜を守るという大切な役割があります。
私たちの口の中にある頬や唇、舌、歯ぐきなどの粘膜は、とてもデリケートでw須。食事や会話のたびに摩擦を受け、熱いものや冷たい物、刺激の強い食べ物にもさらされます。
唾液は粘膜の表面を薄い膜のように覆うことで、感想や摩擦によるダメージを防ぎます。
まるで天然の保湿クリームのような働きをしているのです。
歯を修復する「再石灰化」の働き
食事をすると、お口の中は酸性になり、歯の表面からカルシウムやリンが溶けだします。これを脱灰(だっかい)※といいます。
唾液にはカルシウムやリン酸が含まれており、溶けだしたミネラルを歯に戻す働きがあります。これが再石灰化です。
初期のごく小さなむし歯であれば、再石灰化によって修復されることもあります。
つまり、「脱灰」と「再石灰化」のバランスが保たれていれば、むし歯になりにくいということです。

※脱灰が起こると、歯は少しずつ弱くなり、初期むし歯(ホワイトスポット)になることがあります。さらに脱灰が津図いて再石灰化が追い付かないと、歯に穴が開き、本格的なむし歯へと進行します。

お口の中を洗い流す「自浄作用」
食後に食べかすが口の中に残ると、細菌が増殖しやすくなります。
唾液は、お口の中を常に流れることで、食べかす、細菌、糖分などを洗い流しています。この働きを自浄作用といいます。
寝ている間は唾液の分泌が減るため、細菌が増えやすく、朝起きた時に口臭を感じやすいのもこのためです。

細菌からお口を守る「抗菌作用」
唾液には、リゾチーム、ラクトフェリン、ペルオキシダーゼ、分泌型IgA(免疫抗体)などの成分が含まれています。これらは最近の増殖を抑えたり、体内への侵入を防いだりする役割を果たしています。つまり、唾液はお口の天然防御システムでもあるのです。
食べ物を飲み込みやすくする「潤滑作用」
食べ物は、唾液と混ざることで飲み込みやすい「食塊(しょっかい)」になります。唾液が少ないと、パンが飲み込みにくい、クッキーが口の中でまとまらない、咽やすくなるといった症状が現れることがあります。この働きは、誤嚥(ごえん)の予防にもつながっています。

味を感じやすくする
実は、食べ物は唾液に溶けることで初めて味蕾(みらい)に届きます。つまり、唾液が不足すると味を感じにくくなることがあります。
「最近、食べ物の味が薄く感じる」という方は、加齢だけでなく、ドライマウスや薬の影響が関係している場合もあります。

会話をスムーズにする
唾液は、舌や唇、頬の働きを滑らかにする役割も担っています。口が乾いていると、話づらい、舌が動きにくい、活舌が悪くなると感じることがあります。講演や発表の前に緊張して口が乾くのも、唾液の分泌が一時的に減るためです。
なぜ緊張すると口が乾くの?
これは、緊張すると交感神経が優位になるためです。交感神経が働くと、唾液の量が減る、ねばねばした唾液が増えるという変化が起こります。これは体が「今は消化よりも、危機に備えることが優先だ!」と判断しているためです。
反対に、リラックスしているときは副交感神経が優位になり、サラサラした唾液がたくさん分泌されます。

消化を助ける
唾液にはアミラーゼという酵素が含まれています。アミラーゼは、ご飯やパンなどのでんぷんを糖へ分解し始める働きを持っています。つまり、消化は胃ではなく、口からすでに始まっているのです。よく噛んで食べることが消化を助ける理由の一つでもあります。
唾液が少なくなる原因
唾液の分泌量は様々な要因で減少します。
・加齢
・薬の副作用(高血圧薬、抗うつ剤、抗アレルギー薬など)
・ストレスや緊張
・口呼吸
・糖尿病などの全身疾患
・シェーグレン症候群
・放射線治療の影響
・水分不足
また、噛む回数が少ない食生活も唾液の分泌を減らす一因になります。

唾液を増やすためにできること
毎日の生活の中で、唾液の分泌を促す工夫も大切です。
・よく噛んで食べる(一口30回を目安に)
・こまめに水分補給をする
・鼻呼吸を意識する
・ガム(キシリトール配合など)を噛む
・唾液腺マッサージを行う
・舌や口周りの筋肉を動かす体操を取り入れる
特に高齢の方では、オーラルフレイル予防の一環として、唾液を意識したケアが重要になります。

【余談】なぜ梅干を見るだけで唾液が出るの?
梅干を見ただけでは、お口の中に酸は入っていません。それなのに唾液が出るのは、脳が「これから酸っぱいものを食べる!」と予測しているからです。私たちの脳は、過去の経験から「梅干=酸っぱい」という情報を記憶しています。梅干を見ると、その記憶が呼び起され、脳が「もうすぐ酸っぱいものが口に入る」と判断します。
酸っぱい食べものが口に入ると、口の中は酸性に傾きます。酸性の状態が長く続くと、歯の表面のカルシウムやリンなどのミネラルが溶けだしやすくなり、脱灰が起こります。そこで唾液は、酸を薄める、酸を洗い流す、お口の中を中性に戻す(緩衝作用)、歯を修復する「再石灰化」を助けるといった働きで歯を守っています。そのため、梅干を見ると脳から唾液腺へ「唾液を分泌しよう」という指令が送られ、酸っぱいものが口に入る前から準備が始まるのです。
このように、実際に食べていなくても唾液が分泌されるのは、条件反射(古典的条件付け)という脳の働きによるものです。
唾液は単なる水分ではありません。脳と密接に連携しながら、お口の環境を整え、歯やお口の健康を守る大切な役割を担っているのです。

まとめ
唾液は単なる「水分」ではなく、歯やお口、そして全身の健康を守る大切な存在です。
唾液が減ると、むし歯や市種苗だけでなく、口臭や飲み込みにくさ、味覚の変化など、様々なトラブルにつながる可能性があります。
最近口が乾く、食べ物が飲み込みにくい、味が分かりにくくなったと感じる方は、そのままにせず、一度歯科医院で相談してみましょう。
お口のことで気になることがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
お問合せ・ご予約はこちらから。

