ブログ・矯正歯科
ワイヤー矯正~痛いときどうする?
こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。
みなさんは歯の矯正治療をしたことはありますか?審美面はもちろん機能面も改善されることから子どもから大人まで需要の高い治療です。ところで矯正治療と言ってもその種類は様々で、昔ながらのワイヤー矯正や近年人気のアライナー矯正(マウスピース矯正)などたくさんあります。その中でも今日はワイヤー矯正に特化し治療中の注意点についてお話したいと思います。
目次
ワイヤー矯正とは?

歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を付け、そこにワイヤーを通して力を加えることで歯を移動させます。ワイヤーを微調整して曲げることであらゆる方向に歯を移動させることができるため、難症例にも対応可能です。
ところでワイヤー矯正と言うと、治療期間が比較的短くて済むなどのメリットがある反面、「痛み」や「装置の目立ち」などデメリットを気にする方も多いですよね。また患者様ご自身での着脱ができないことから、お口の中が不衛生になりがちでむし歯リスクが高まる心配もあります。これらは確かに装置の特性上仕方のないです。しかし少しの工夫でデメリット部分をカバーすることができます。以下にご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
痛いとき
矯正治療が始まると、歯が動く時や装置が粘膜に接触した時に痛みが出ることがあります。主な原因とその対処法は次の通りです。
歯が動くことによる痛み
歯は歯槽骨という骨の中に埋まっていて通常の力では移動することはありません。そこでワイヤー矯正の装置により歯に外圧を加えることで歯を少しずつ移動させていきます。そしてそれに関わるのが骨の代謝機能です。歯(歯槽骨)に一定以上の力が加えられると骨吸収が起こります。骨吸収とは骨が溶けることで、これにより外からの圧力を軽減しようとします。その結果、力が加えられた方向の骨が溶けてそこにスペースが生まれ、歯は移動することができるのです。そして骨吸収が起こる際に、痛みを感じる物質が分泌されます。これが「歯が動くときの痛み」と呼ばれるものです。通常は2~3日ほど痛みが続きその後は徐々に痛みが落ち着きます。しかし人によっては痛みが継続したり我慢ができなかったりすることもあります。

◆対処法◆
まずはかかりつけの歯科医院に連絡しましょう。場合によってはワイヤーを緩めるなどの対応をしてくれます。なお、応急処置としてロキソニンなどの市販の鎮痛剤を服用することも考えられますが、長期の服用には注意が必要です。なぜなら胃に負担がかかったり、鎮痛剤の成分により歯の移動を妨げられたりすることも考えられるからです。
矯正装置があたることによる痛み
ワイヤーの端やブラケットなどの装置が、頬の内側や舌にあたって痛みを感じることがあります。また粘膜への刺激が続くとそれが原因で口内炎ができてしまうこともあります。
◆対処法◆
ビバ歯科ではワイヤー矯正のスタート時に写真のようなワックスをお渡ししております。これを米粒大にちぎって粘膜に接触している装置の表面に貼りつけます。こうすることによりワックスがクッションの役目を果たし、装置の刺激から粘膜を保護してくれます。また口内炎を早く治すにはお口の中を清潔にすることが大切です。丁寧で念入りなブラッシングを心掛けましょう。また当院では口内炎の処方薬として「粘膜に貼るタイプのアフタッチ」、「うがい薬のアズノール」、「軟膏のオルテクサー」などを取り扱っています。ぜひご相談ください。

食事の時の痛み
ワイヤー矯正を始めた直後や歯の動きによる痛みを感じている時は食事の際にも痛みを感じることがあります。
◆対処法◆
痛みが治まるまでの間は硬い食べ物は避け、柔らかく噛みやすい食べ物を選ぶようにしましょう。例えば、お粥やうどん、柔らかく煮たお肉やお魚、バナナやヨーグルトなどがおすすめです。また食材を小さめに切ったり、片栗粉でとろみをつけてあげたりすると食べやすくなります。なお装置が付いているとお口の動きに制限があります。そのため食事中に頬を噛んでしまうなんてこともあります。いつも以上にゆっくりよく噛んで食べるようにしましょう。
食事の注意
次のような食べ物は装置の脱離や変形、そしてお口の中の粘膜を傷つける原因になります。またカレーのような色の濃い食べ物は装置の変色の原因になります。矯正中はできる限り控えるようにしてください。
硬い食べ物
⇒装置が破損する主な原因です。
例)せんべい・するめ・フランスパン・ナッツなど
粘着性のある食べ物
⇒装置にくっついて変形や脱離の原因になります。また歯にくっつきやすい食べ物はむし歯リスクを上昇させます。特にワイヤー矯正中は歯ブラシやフロスが届きにくい箇所が増えセルフケアの難易度が上がるため、注意が必要です。
例)キャラメル・ガム・水あめ・餅など

繊維質の多い食べ物
⇒食べかすが装置に絡んでしまうと、自分で除去するのが大変です。また、食べかすを放置すると汚れが蓄積しむし歯や歯肉炎のリスクが上昇します。さらに口を開けたときに絡んだ繊維が見え隠れするのが気になり大きなストレスにもなります。食べるときには少量ずつ口に入れ、その都度汁物や飲み物を口にするように心掛けましょう。
例)ニラ・ほうれん草・とうもろこしなど

色の濃い食べ物や飲み物
⇒色の濃い飲食物はプラスチックのブラケットやゴムに着色する原因になります。矯正治療自体への影響はありませんが、口を開けたときに装置が目立つため控えることをおすすめします。ただどうしても食べたい時もありますよね。その場合には、ブラケットやゴムを交換する日の前日などに食べることをおすすめします。
例)カレー・トマトソース・コーヒー・紅茶・ワインなど

むし歯予防のために

矯正治療中はむし歯リスクが高まります。特にワイヤー矯正は取り外しができない装置のため、歯ブラシがしづらく磨き残しが多くなります。ただ、せっかく歯並びが良くなったのに「むし歯でボロボロ…」なんてことになったら悲しいですよね。歯並びだけではなく、歯自体も健康でいられるよう矯正治療中は次のことに気を付けてケアをしましょう。
- 矯正装置の周りには汚れが溜まりやすいです。ワンタフトブラシ(毛束が1つの小さな歯ブラシ)を小刻みに動かしながら丁寧に汚れを落としてあげましょう。

- 歯と歯の間にも汚れが溜まりやすいです。歯間部には矯正用のデンタルフロスを使って清掃をしましょう。

- デンタルフロスが苦手な方は口腔洗浄器の使用がおすすめです。これは高圧の水流を噴射することにより汚れを洗浄する器械です。歯ブラシではケアが難しい「歯と歯の間」や「歯と歯ぐきのキワ」などの汚れに効果的です。当院ではPHILIPS(フィリップス)のソニッケアーコードレスパワーフロッサーを販売しています。
- 矯正治療中はプラークコントロールが難しいため、お口の中の細菌が増えやすいです。乳酸菌を積極的に摂取し菌数・菌叢のコントロールをしていきましょう。腸内環境を整えることで有名な乳酸菌ですが、実は歯周病やむし歯予防にも効果を発します。ビバ歯科では以下の商品を取り扱っています。

▶ロイテリ菌
ヒトの母乳・口腔由来の乳酸菌です。ロイテリ菌はほとんどの哺乳類で存在が確認され、母乳などを通じて母体から赤ちゃんに受け継がれて来た自然な乳酸菌です。またロイテリ菌はビフィズス菌などの善玉菌に対しては影響を与えず、悪玉菌を感知したときに働くため、すべての患者様が安心して摂取することができるのです。当院では歯周病治療の一環としてロイテリ菌を使用したバクテリアセラピーを導入しています。

▶ラクデントプロ
1粒に乳酸菌が200億個含まれている健康補助食品です。お腹の調子を整えたり免疫機能を向上させたりすることに期待ができ、カラダの底力を高めて健康をサポートしてくれます。
さて今回はワイヤー矯正中の注意点についてお話しました。時間もお金も費やして行う矯正治療ですから、最大限の効果を期待したいですよね。そのためにこれらのことに気を付けながら、患者様と歯科医院が二人三脚で頑張りましょう!なおビバ歯科ではこれらの注意事項について、ワイヤー矯正をスタートする患者様全員にお話ししております。何かご不明な点がございましたらいつでもご相談くださいね。
最後に
「〇〇についてブログに書いてほしい」などのリクエストや「△△って何?」などのご質問も随時受け付けております。以下いずれかよりぜひご連絡いただければ嬉しいです!
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