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子どもの歯の変色は病気?原因と治療について
こんにちは。千葉県船橋市JR東船橋駅南口にあるビバ歯科・矯正小児歯科です。お子様の口の中を見たら1本だけ歯の色が違うとびっくりしたことはありませんか?本人は痛くないと言っていても、「何かの病気かもしれない」とご不安になりますよね。そこで今日は歯の変色の原因と治療法についてお話します。
子どもの歯の変色(原因別の治療法)
歯の外傷

外傷とはケガのことです。歯を何かにぶつけるなど大きな力を受けると歯は変色します。これは歯の内部の歯髄(しずい:歯の神経や血管などを含む組織)で内出血したことが原因です。出血が歯の組織に浸透し歯が暗紫色に見えます。また強い衝撃の場合には歯の神経が死んでしまい、歯が黒ずんで見えたり茶色く変色したりすることがあります。
なお「転倒して歯をぶつけた」、「ボールが歯にぶつかった」などといった場合、すぐには肉眼で分かるほどの変色がないこともあります。1~2週間程経過したら急に歯が黒ずんでいたなどということもありますのでご注意ください。特に外傷で多いのは上の前歯です。
★治療法★
まずはレントゲンを撮影します。なぜなら外側だけみても変色原因の特定は難しいからです。パノラマレントゲンでは歯の内部の様子や骨の異常なども確認できます。次に治療についてですが、変色したのが乳歯の場合には永久歯の生えかわりまで経過観察することもあります。ただ、膿が出た場合には根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)が疑われます。これは歯の神経が死んで腐敗し、歯根の外側すなわち歯周組織にも細菌感染が広がった状態です。この場合には速やかに根管治療 をする必要があります。

むし歯の進行

むし歯はミュータンス菌などのむし歯菌が出す酸によって歯が溶かされる病気です。これを専門用語では脱灰(だっかい)と言い、歯の表面にあるエナメル質からカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出す状態です。また初期のむし歯は白濁や白い斑点に見えますが、進行するにつれて茶色や黒色になります。なお乳歯は永久歯よりも歯質が柔らかいため、むし歯になりやすくかつ進行が早いのが特徴です。
★治療法★
歯の再石灰化(さいせっかいか)を促すことが大切です。再石灰化は脱灰とは真逆の現象で、溶け出したミネラルが再び歯に取り込まれ歯質が修復されることを指します。そしてそのためには歯科医院でのフッ素塗布やセルフケアの改善が有効です。具体的にはフッ素入りの歯磨き粉や洗口液の使用、砂糖の摂取や間食を控えることなどがあげられます。特にフッ素は歯の再石灰化を促進し歯質を強化します。またハイドロキシアパタイト 配合の歯磨き粉も有効です。当院ではアパガードリナメルをおすすめしています。
なお、むし歯の治療と言えば歯を削るイメージが強いかと思います。しかし初期むし歯の段階ではすぐには削らないことも多いです。なぜなら歯は歯質が減れば減るほど弱くなるからです。そのためビバ歯科では極力歯を削ることはせず、初期むし歯の段階であればまずは「進行を止める」すなわち再石灰化を促すことを優先します。
治療の影響

重度のむし歯の場合には根管治療という歯の神経を取る治療をおこないます。その際同時に血管なども除去するため該当の歯への血液の循環が途絶えます。すると栄養が供給されなくなり、歯の内部組織が劣化し変色が起こることがあります。
★治療法★
変色した歯を物理的に覆う方法として、被せ物やラミネートべニアがあります。ラミネートべニアは被せ物程の強度はありませんが歯の形も整えられるため歯全体を自然にきれいに見せることができます。ただし、乳歯の場合には今後永久歯への生えかわりがあるため、治療をするかどうかは慎重な判断が必要です。
着色汚れ

色素の濃い食べ物や飲み物を習慣的に摂取すると着色汚れ(ステイン)の原因になります。着色汚れは歯の表面や歯間が黄色や茶色ぽく見えるのが特徴です。病気ではありませんが着色汚れがある部分は細菌が付着しやすく、その結果歯垢(プラーク)が蓄積しむし歯のリスクが高まります。
ちなみに色の濃い食べ物と聞くとカレーやミートソースを思い浮かべる方が多いですよね。ただ、見た目が白いバナナや豆腐も実は着色の原因になりますので注意が必要です。
緑茶・烏龍茶・紅茶(カテキン・タンニン)
ブルーベリー・ぶどう・茄子(アントシアニン)
納豆・豆腐・豆乳(イソフラボン)

なお口呼吸も着色汚れの原因になります。なぜなら口腔内が乾燥するからです。本来であれば口腔内は唾液で潤っておりその自浄作用によって食べかすや細菌を洗い流しています。特に鼻炎があって鼻呼吸がしづらいお子様やお口ポカンが癖になっているお子様は注意が必要です。
★予防法★
単純に色素による着色汚れであれば、食後の歯磨きやうがいで予防できます。また着色の原因になりやすいものを食べる際には水を積極的に飲むことも効果的です。水が色素を洗い流し歯の表面に留まるのを予防できるからです。なお歯垢や歯石が付着していると着色汚れも付きやすいため、歯科医院での定期的なクリーニングも有効です。
そして口呼吸の改善にはビバ歯科でおこなっているMFTのトレーニングが効果的です。これは口周りの筋肉のバランスを整え正しく機能させることを目的にしたトレーニングです。気軽に取り組める例としては「マウステープ(お口テープ)」などがあります。口を閉じる習慣と鼻呼吸の習慣をつけられます。ただし鼻炎で鼻がつまっている時には呼吸ができなくなり危険です。歯科や耳鼻科の先生と相談しながら行いましょう。
エナメル質形成不全

歯の一番外側にあるエナメル質に異常がある病気です。歯に白い斑点があったり、歯が茶色や黄色に変色していたりするほか、歯冠がデコボコしているなどその形にも影響します。ちなみにエナメル質形成不全の白いまだら模様は「脱灰」と似ていますがむし歯ではありません。エナメル質の構造の乱れが原因です。ただ歯の最表層であるエナメル質が脆く酸の刺激に弱いため、むし歯リスクは高いと言えます。
★治療法★
個人差はありますが軽度であれば市販の「MIペースト」がおすすめです。ミネラル成分が豊富なためエナメル質形成不全の改善の他、初期むし歯の再石灰化にも効果的です。使用方法は、歯磨きのあとMIペーストをエナメル質形成不全の部位に塗り込むだけです。歯ブラシの毛先にMIペーストを1㎝程度取り出し、歯面に塗り込みましょう。ただし、牛乳由来成分やパラベンにアレルギーがある方は使用できません。ご注意ください。
なお中等度以上の場合には白く変色した部位を物理的に覆う補綴治療が適用されます。例えば歯を全て覆うクラウン(被せ物)やセラミック製の薄い板を貼り付けるラミネートべニアなどです。保険適用外のため費用はかかりますが自身の歯に色を合わせられるため審美面での満足度は高いです。

タバコの受動喫煙


喫煙者の歯は、ヤニの影響で黄ばんだり茶色くなったりしていることは有名ですよね。ただ、実はヤニの影響は喫煙者本人だけではありません。副流煙にさらされている人の歯や歯茎も変色してしまうことがあります。ここで上の写真をご覧ください。18歳の患者様の口の中です。もちろん喫煙者ではありませんが、歯は黄色く歯茎は赤黒く変色していますね。お話を伺ったところ保護者の方がヘビースモーカーということでした。
★予防法★
お子様の健康と喫煙者ご本人様のためにも禁煙がベストです。それが難しい場合には喫煙者側がタバコを吸う際にお子様のいる空間から離れるようにしましょう。
さて今回は子どもの歯の色に注目してお話しました。歯の色はエナメル質の厚さや透明度によって異なるため個人差はあります。ただし、暗紫色や茶色など明らかに変色が認められた場合には歯や歯周組織からのSOSの可能性が高いです。少しでも気になればぜひビバ歯科・矯正小児歯科までご相談くださいね。

